エッセイ

小雨ふる、井の頭公園

「Rain」があまりに似合う日、吉祥寺へと降り立った。 吉祥寺。気になる街だけど、そう多くは訪れないのだろうとなんとなく思っている、不思議な距離感の街だった。 でも今回は、ガラスペンとお手紙のワークショップがあることをネットの情報から知って、場…

理想のガラスペンをつくる

ガラスペンを、作る。 そんなことができるのだろうか?それも、自分の理想のデザイン、理想の書き心地のガラスペンを。 万年筆とインクに憧れて、東京の蔵前にある「インクスタンド」でオリジナルのインクを作ったのは2年前のこと。 万年筆はインクを替える…

大阪での10日間を見守ってくれた、あなたへ

去年の今頃、私は大阪にいた。 大阪滞在の最終日、スーツケースを梅田駅のコインロッカーに預けて、ルクアでお買い物をして、出てきたところでコインロッカーの場所が分からなくて。 どうにかこうにかスーツケースを見つけて、新大阪へ。新幹線に乗ったのは…

ピーナッツサンドとソフトクリーム

部屋にこもりがちな休日が多かった 好きなお菓子を前の日に買ってから帰って、よし、もう一歩も外へは出ないぞと頭の中でセルフバリケードを積み立てる。 何度も見たやすともさんの「どこいこ!?」をまた再生したり、意を決して買い直したどうぶつの森でぽ…

革とステッチ。ころんとした丸みの名刺入れを見つけた

ロゴを作ってもらい、名刺を活版印刷で依頼して、名刺入れを作家さんに作ってもらう。 そんな夢のようなことを、実現できた。 とびきり気に入った名刺を、とりあえずでしまうというのは、可愛い孫に似合わない服を着せるみたいで居心地わるくて、ロフトに東…

渋谷すばるさん。

何事?と思った。本物?と思った。 でもその名前を目にして、サイトへのボタンをタップする数秒のうちに心拍数は跳ね上がって、身体の血がぐんぐんとスピードを増して駆け巡るのを感じた。 シンプルな文字、数秒間の動画、そしてメッセージ。 夢を見ているか…

N°5の香りと、花束に春の香り

“CHANELの5番”はどんな香りがするんだろう 知りたかったけど、百貨店のコスメコーナーはただでさえ敷居が高くて、香水のコーナーはもっと敷居が高い。「CHANEL」と書かれたスペースには、もはや近づくことすらはばかられた。 なんだか今日は近づける気がして…

真っ赤なハートのチョコレート

今年はどんなチョコレートを選ぼう。 百貨店のバレンタイン催事。付き合わされるばかりだったこの季節が、ついに楽しいものになったのは、去年「失恋ショコラティエ」をきっかけに自分なりの楽しみ方を見つけ出したから。 それが果たして今年も続くのかはわ…

お茶の時間をサプライズでプレゼント。Strawberry Afternoon Tea

ハンサムになりたい。 わりと強めの憧れ、ハンサム。 英国紳士みたいにスマートで、ジェントルマンに。だから今回は、とびきりのサプライズを母にプレゼントすることにした。 前にさらっと「いいなー」と言っていた、苺づくしなアフタヌーンティーに招待する…

面白みを見つける天才になりたい

面白くないなーと思うものを見つけるのは簡単で、好きじゃないなーと考えるのも簡単かもしれない。 なんか嫌だからで片付けると、じゃあなにが好きかという問いにも答えられない気がして。 つまらない、を言いきるのが簡単なことなのだとしたら、どこにつま…

活版印刷でつくられた名刺ができました

オーダーしていた名刺がついに届いた。 「中村活字」という活版印刷の会社でオーダーした名刺。思っていたより早かった出来上がりで、嬉しい気持ちでいそいそと開封した。 なんだろう。きゅんときた。 素敵なロゴがそのまま活版印刷に。まさに理想の風合い。…

紙に刻まれる文字の美しさ。活版印刷で、名刺を作る

“活版印刷”というものにずっと興味があった。 ぽこっと出っ張っていたり、金でキラキラしていたり、紙の加工には様々な技法があると思っていたけど、それは何という名前なのか、どんなふうに作られているのか。特に「活版」と「箔押し」は気になるキーワード…

「宛名のないファンレター」をロゴにしてもらいました

お手紙のような名刺を作りたい。 文字の魅力が活きた名刺を、いつか。そう思っていたけど、今の自分では持っていても宝の持ち腐れなのではとためらっていた。 いや、やっぱり作ろうと思い立ったのは、都内へチョコレート探しの旅に出た時のこと。文章を書い…

“キャンドルが消える前に”

とんでもなくセンチメンタルだ。あの時の吸っていた空気をもろとも思い出すように、蘇りすぎた雰囲気に船酔いを起こしそう。 シーとランドが並ぶあの国で、鍵をかけた思い出があった。 友達の紹介、なんて出会いを信じていなかった。それなのにそんなことは…

豪華客船の港町

フワフワのオムライスがおすすめのお店で、包む方のかちかちのオムライスを頼む。そんなひねくれ具合。 焼き芋はトロトロよりもホクホクがいいし、プリンは固いほうがいい。 なんだかわからない気持ちになったから、散歩をするためだけに港町に来た。 ただ歩…

赤いワンピースを買いました

いつか自分の気に入る赤いワンピースを。 探しはしないけど、どこかで見つけられるだろうと気長に待った。誰にも言わない、自分のなかだけで。 普段、ワンピースを着ることはほとんどない。 でも友達に「ライブの日に会うとワンピースを着てるイメージがある…

ただいま大阪

空になったばかりのスーツケースに荷物をつめて、新幹線の切符を何度も確認する。 1ヶ月ぶりの新大阪行きの新幹線。荷物をつめるのも、新幹線に乗るのも、少し手馴れて余裕の出てきた自分に気がつく。まだまだ緊張だってしているというのに、なにを慣れてま…

おいしいサンドイッチ

住宅地を少し進んだ道の先、目を凝らすと見えるその看板は、雨の日も曇りの日も夏の日もそこにあった。 ここに居たいと思う場所を見つけることは、自分にとってテーマになっている。そんなに多くなくていい。気づけばすぐに浅くなる呼吸を、ゆっくりと落ち着…

「綺麗」の魔法をかけられて

女の子でいるのはめんどうくさいし、私の手には届かない。そう思っていた。ピンクより水色が好きだけど、それでも私は女の子になれるのだろうかと。 吉澤嘉代子さんの曲「綺麗」を聴いていると、魔法にかかる。私には似合わないと囚われていた、キラキラする…

決めた。

決めました、大阪に行くことに。 10日間、大阪で暮らしてみることに。 ずっと考えてきたことで、ずっとやってみたかった。 今いる所から出られないと思っているのは自分で、ほんとは時間も作れるんじゃないかと感じはじめていた。ある時ふいに、今日このまま…

見つめる星がふたつに増えたなら

関ジャニ∞に大きな変化が起こることが決まってから何日かが過ぎて、5月になった。 いまだに実感を持つことができずにいる。変わったのは、毎朝イヤホンをつけて聴いていた関ジャニ∞の曲を今は聴けていなくて、時間さえあれば見ていたDVDを見ていないというこ…

結婚式の参列ドレスを見に行った

初めて結婚式に参列することになった。 誰かの結婚式に行ったのは3歳の時以来で、大人としてお呼ばれするのは初めてのこと。 ドレスも持ってないし、靴も、バッグも持ってない。 マナーはしっかりしなければと調べたけれど、どんなパーティードレスにしよう…

渋谷すばるさんの決意に思った今

もしも、でも想像したことがなかった。 関ジャニ∞が、横山裕さん、渋谷すばるさん、村上信五さん、丸山隆平さん、錦戸亮さん、安田章大さん、大倉忠義さん、7人であることが変わる日がくることは。もしも、であっても、想像することができなかった。 渋谷す…

ポーカーフェイスであまのじゃくな小さな私の同志

あの木もこの木も、そう言えば桜だったなと思い出す季節になった。 公園の桜も満開になった。 好きな季節だけど、今年は桜が咲いてしまう季節が来ることに焦っていた。 去年の桜が咲き終えた頃、10年以上一緒に居たペットと別れがあった。散歩に行った先での…

私なりのコーヒーブレイク

コーヒーはにがい。にがくて、一口飲んだだけでも口の中がいーってなってしまう。 だけどコーヒーの香りは好きな香り。カフェラテにお砂糖を入れて飲んだり、ミルクの多く入ったにがくないコーヒーを探して、カフェに行くたび色々なお店のカフェラテを飲み歩…

ごはん行こうって言われると嬉しい

日が沈んでから待ち合わせをして、ごはんを食べに行く。 それがこんなに楽しいことだとは。 駅の改札前で待ち合わせをして、相手を見つける瞬間も、少し待ちぼうけをして立っている時間も、今日の私には会う約束をしているひとがいるという確かな嬉しさが何…

失恋ショコラティエでバレンタインが楽しくなった

これまで今ひとつ、バレンタインというものへの向き合い方というか、楽しみ方がわからなかった。 無理に楽しまなくてはいけないイベントというのはそもそも無いと思うけど、バレンタインについてはまず関心がなかった。 ただ、冬の寒い季節にチョコレート、…

2017年のご挨拶

年末のざわざわとした雰囲気は、何度経験しても慣れることがない。何かやり残したことがあったような、まだまだ何もできていないような気がして、誰に言われた訳でもないのに気持ちばかりが焦る感覚。 12月31日から1月1日になると、ここまで一年かけて積み上…

好きなデザインって何だろう? − ライブグッズ編

何が好きか。自分で感覚的にはわかっていて、好みを知っているつもりでも、ピンとくるデザインとピンとこないデザインの違いはわからない。 好みは人それぞれだから、こうだからこうと言えるような方程式はないけれど、今まで漠然と“なんか好き” “あまりピ…

敬語が好き。

敬語は言語として美しいという話を、どう言い表したら伝えられるだろう。 基本的に、普段は会話をする時もメールなどのやり取りをする時も、よほどのことがない限りは敬語をベースにして話す。 友達同士になってもそのままでいることは多い。敬語じゃなくて…