真っ赤なハートのチョコレート

 

今年はどんなチョコレートを選ぼう。

百貨店のバレンタイン催事。付き合わされるばかりだったこの季節が、ついに楽しいものになったのは、去年「失恋ショコラティエ」をきっかけに自分なりの楽しみ方を見つけ出したから。

それが果たして今年も続くのかはわからなかったけど、自然と2月が近づけばチョコレートの季節だと思い浮かべていた。

 

百貨店のホームページに載せられたカタログをチェックして、デザインに惹かれたものをスクリーンショットでメモする。今年は好みなデザインのチョコレートが多くて、年によって流行りの形があったりするのかなと思ったりした。

これとこれと、これのどれか。

見に行った百貨店はそごう。会場に着くと、カタログとは別に、お店の位置と番号が書かれた地図のような用紙が置かれていて、それがとても便利だった。

人が多いと、ショーケースを見てお店を見つけるのは難しく、上の方に掲げられているショップ名が頼り。それでも聞きなれないカタカナのお店が立ち並ぶと、どれがどれかわからなくなってしまう。だから番号が振られていると、すごくわかりやすい。この番号の次だからこの辺り、という予測もできる。

 

 

順々に気になったお店を回って、試食して、パンフレットをもらう。

そして決めたチョコレート。

 

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「ブノワ・ニアン」のボンボンショコラ。

チョコレートのことは何も詳しくない。見た目がコロンと四角く綺麗で、デザインか好きかどうかの直感で決める。でも今年はいくつか希望があった。コーヒー味のものが入っていること。真っ赤なハートのチョコレートが一粒入っていること。

パッと見て、ああいいなと近づくと、店員さんのお姉さんが話しやすい明るい雰囲気の方で、それもかなりの決め手になった。せっかく買うなら、楽しい思い出のなかで買いたい。

 

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コーヒー味も真っ赤なハートも叶っていて、

そしてチョコレートの入ったボックスの色が赤。

赤いボックスに心惹かれて、これ。これにする。とほんの数分で決まった。

去年は何を選んでいいものか迷いすぎて、ぐるぐると売り場を行ったり来たりしたけれど、今回は1度候補を見て回ってから、その場ですぐに決められた。

 

 

今日は家に特別なチョコレートがある。それが楽しい。どのタイミングで食べようか、何を飲みながら、何を見ながら味わおうか。

失恋ショコラティエ」を今回も借りてこようかと思ったけど、なんとなく今年のイメージは「プラダを着た悪魔」で、エミリーブラントを見たくなった。浸るならとことん浸ろうと、そんな空気感のなかで食べた。

 

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イチゴと山椒の味が合わさったチョコレートや、かじるとパリンと割れてパッションフルーツのフレーバーが溢れるチョコレート。

「レトロワショコラ」の時には、我慢できずに一気に食べてしまった。それを踏まえて、今度は3粒ずつ食べ進めることに。じつは今回も「レトロワショコラ」の出店があったら間違いなく買いたかったけど、名古屋で出店されると知って、またの機会を待つことにした。

先日Nissyのベストアルバムを買ったばかりだったから、次の日はNissyのMV「Addicted」を見ながら。

パリの風景にレトロなメロディーはチョコレートの雰囲気にぴったりだった。

 

自分が気に入ったチョコレートをひとつ選んで、好きな時間のなかで食べる。

自己演出でお洒落さに浸っているだけとも言えるけど、そんな気分になってみたいことだってある。どんな味のものが好きなのか、どこのチョコレートがお気に入りなのか、まだまだわからないことがある。

わからない味を、口にしてみて驚くその経験もおもしろくて、まだまだチョコレートへの興味は尽きない。

 

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