情緒をしっかり握って乗りこなせ!なにわんだージェットコースター!「僕らのI LOVE YOU」

 

なにわ男子のトリッキーソングと言えるかもしれない1曲。

でも無性に聴きたくなって、元気がでる。

 

なにわ男子僕らのI LOVE YOU

作詞:RT2さん

作曲:加部輝さん

編曲:遠藤ナオキさん

受注限定だった「初心LOVE」ISLAND STORE限定盤に収録されている。

いろんな人に聴いてほしいトリッキーソングなので、いつかアルバムに収録されたら嬉しい。

 

大橋和也さんが堂々と歌い上げるパートから始まるこの曲。

I LOVE YOU この世界中へ 贈る 愛のファンタジー

瞳閉じて To my love

伸びやかな歌唱力に聴き入るのだけど、あまりに壮大なムードに盛り上げられていく先で、「さあ おいでよ 僕たちのきらめく世界へ!」と呼びかけてくるのは大西流星さん。

本気と遊び心の境がわからず戸惑う気持ちを他所に、スピードはぐんぐん増して行く。

そうこうしてたら、見事な急ハンドルでグイン!と左カーブで転調して、曲のテンションはガラッと変わる。

 

We are なにわ男子参上 新たな伝説 今始まるぜ

夢見る準備はOK? キュートな笑顔が待ってるさ

 

“We are なにわ男子参上”と歌うテンションの強さ。“参上”なのがいい。

“なにわ男子”が単体のワードとして成立する存在感であることに感動する。

そしてこのパートを歌う高橋恭平さんの歌声が最高で、お兄さん感をぐっと際立たせるフックのあるボーカルが、少年漫画やアニメのオープニングを思わせる。

 

サビは多分ここ…?と思う箇所はあるものの、

常にサビ。どこまでもサビ。

 

始まった僕らのStory 1秒経ったらHistory (Yeah!)
高鳴るHeartが刻むBeatで (Wake up Wake up)
Oh 君に出会った瞬間から なにもかもSpecial
さぁ笑いあって泣いて また笑った僕らの I LOVE YOU

 

1行をひと息で歌う怒涛の勢い。

“(Wake up Wake up)”の大橋和也さんの声がパトランプのようで、メンバーそれぞれの声質の楽しさが味わえる曲になっている。

そしてタイトルの通りに、そこかしこに散りばめられた全力の“I LOVE YOU”

こんなに息をするように愛を伝えられたことがあるかと思うくらいに、隙あらば赤いバラをスッと渡される気分。

 

なにわ男子が空に唄えば

エンジェルが舞い降りてきたよ

出来そうだからぐうの音も出ない。

 

この曲のトリッキーさを挙げだしたら全てになるのだけど、これほど盛り沢山な中にメンバー紹介ラップパートまであることが凄い。

お祭りのテキ屋の兄ちゃんみたいに、さらに盛り上げる高橋恭平さんも、休ませる気ゼロな煽りの大橋和也さんも、

藤原丈一郎さんと高橋恭平さん?の“まだまだここじゃ終われないから Don’t stop music yeah!”の2人同時にクロスしてジャンプでカメラ目線指差しをしていそうなテンションもひたすら楽しい。

 

歌詞カードには書かれていない、「いくぞ!」の声に胸が熱くなる。

なにわ男子のメンバー揃って聞こえてくる声に、メンバー同士、目線を合わせて前傾姿勢な様子がイメージできて、始まる…!!とワクワクせずにはいられない。

なにわ男子の生みだす愛情は、ぎゅっと寄り添い合って発揮されるBIG LOVEという感じがする。

 

 

Wake up! Stand up! and Ready steady Go!  (ゲッチュー!)

Oh Wake up! Stand up! and Ready steady Go!  (ラッビュー!)

 

平日のお母さんよりも容赦ない起こし方。

5歳の子供がパパママを起こす時のテンションのほうが近いかもしれない。

合いの手の有無を言わせないテンションもすごい。

 

願いをそっと抱きしめて(ゲッチュー!)

そう 思いをもっと伝えよう(ラッビュー!)

世界中よ最高の笑顔になれ(Foo!)  さぁ僕らのI LOVE YOU

音階が常に跳ねている。ぴょんこぴょんこスタッカートが効いている。

その縦横無尽な落ち着きのなさが、なにわ男子の雰囲気を曲化しているみたいで、すごくしっくりくる。

ここではファルセット(裏声)を使わないけれど、前にあるパートの“これは運命なんだ”ではファルセットになるところが、儚さのギャップで惹きつける策士。

合いの手がコーラスの方の声だけではなくて、メンバー自身の声で入っているのもテンションを高めていく。

 

「その笑顔、大好きだよ」

台詞をばしっとキラッとキュートに決めるのは、長尾謙杜さん。

“みんなにI LOVE YOU”の高橋恭平さんの素晴らしさと、“いつだってそばにいるから”の歌声の良さにも聴き入る。

ニゾンになった時に、道枝駿佑さんの歌声がぐっとグループの歌声に束感を生み出していて、何度も聴きたくなる。

 

そしてとても好きだったのが、

なにが有ったって 何が無くたって Let’s get started party night!

なにかが有るからじゃなく、“なにが有ったって 何が無くたって”と歌うところがいい。

その後にも、“なには無くたって”が歌詞に入っていて、「NANIWA'n WAY」の“なにわともあれ”のように【なにわ】が言葉として活きる様子を見るのが嬉しい。

 

さらに歌詞の後半で、“Lady”の単語が出てくる。

この“Lady”が、ネイティブ寄りの『レディ』ではなくて、ジャニーズイズムの『レイディ』になっているところが最高ポイント。

 

 

急カーブに急上昇なんてありましたっけ?みたいな顔をして、曲の締め括りはまたしっとりと大橋和也さんが歌い上げ、西畑大吾さんの繊細なハーモニーが入る。

どういうテンション!?と戸惑いながら、気づくと気持ちが上向いている。

「僕らのI LOVE YOU」を聴いた後には、腕いっぱいにLOVEの赤いバラを抱えているかのよう。

わーきゃー走り回って無邪気だなーと思って眺めていると、伝えるエネルギーはすごいものがある。

なにわ男子ジェットコースターにひとたび乗り込めば、思いもよらないコースで思いがけない場所に辿り着きそうだ。