大橋和也さんの歌声が、窓の白いカーテンをゆらすそよ風みたいだと思った。
ひたむきな純度と、胸の切なさ。
なにわ男子「Timeless Love」
作詞・作曲・編曲:Nobuhiro Taharaさん
ストリングスアレンジ:夢見クジラさん
レコーディングバージョンのMVがYouTubeのなにわ男子公式にのってから、何度も見た。
誰と誰で、どのパートを歌っているかも分かるのがレコーディング映像の好きなところ。
アルバムを通して聴いて、好き。と思ったのはやっぱり「Timeless Love」だった。
儚い、だけどはっきりとした想いを手に握っていて、絶対に手放したりしないという意思を感じる。
この曲は、大橋和也さん主演のドラマ「消しゴムをくれた女子を好きになった。」の主題歌になっている。
学生時代からはじまる13年間の恋の物語。
日本テレビで、7月25日の月曜日。24時59分から放送。
同級生役に、なにわ男子の藤原丈一郎さん、Aぇ! groupから小島健さんが出演する。
ドラマを見る前からこんなに好きなら、物語と重なった時にもっと好きになるのかもしれない。
永遠を超えた物語が 始まったあの日あの瞬間から
大橋和也さんの歌声が、そよ風のように耳に届く。
そこへ藤原丈一郎さんのハモりが“あの瞬間から”で合わさって、“逢いたくて 触れたくて”は藤原丈一郎さんのパートになる。
レコーディング風景の時にカメラに目線を向けて少し目を細めて、きゅっと肩をすくめる仕草をする姿は反則で、“逢いたくて”の言葉に切なさをぎゅっと込めて表現するところが素敵だった。
会いたくてなのかなと思ったら、“逢いたくて”だったところに、目の前に居る時間だけではない時の想いも含んでいるんだと感じた。
それからまた藤原丈一郎さんの声に大橋和也さんの声が重なっていく美しさ。
二人のハーモニーに引き寄せられたことを思い出しながら、こうして聴くことができる機会にうれしくなった。
ひとりひとりの歌声が響いたあとに、
西畑大吾さんの“真実の花”でメロディーに熱量が増して、わっとメンバー全員のユニゾンになる瞬間に歌声の温もりが一つになって響く。
そして大サビの前に、高橋恭平さんのソロパートがやってきて、
君にしか贈れない たった1つの愛
純度と確信が嬉しそうな声色にのって突き抜けて行くから、ベタそうな言葉でも真実として聴こえる。
“たった1つの愛”の“愛”の前に小さな『っ』が入る感じが弾むリズムを生み出していて、すごく好きだなと思った。
マーチングバンドみたいにスネアの音が鳴る間奏から、どんどん込み上げてくる想いを感じ取れる。
夢見クジラさんのストリングスアレンジからも、右へ左へ最短距離とはいかない道を歩きながら、それでも想いの先を見失わないために一生懸命な情景を想像した。
私は多分、ひたむきであることに心が動く。
例えば、wacciが歌う「恋だろ」も、ドラマ「恋です!」も、なぜ心惹かれるのかと考えると、本人の心の底から勢いよく湧き上がった宣言を聞くと感動してしまうからだった。
共感とも少し違う、圧倒と尊敬のような思い。
Hey! Say! JUMPの「White Love」も、King & Princeの「Lovin' you」も、ラブソングでありつつ懇願にも聞こえる想いにうるっとしてしまうから、
なにわ男子の「1st Love」でLoveを浴びに浴びたなかでも、「Timeless Love」に胸打たれた。
一輪の白いユリのように凛としてしなやかで。
ピュアであることは、無防備とイコールだとは思わない。芯を持ちながら保たれたしなやかさは、時に強度のあるものになる。
愛おしさを表現した歌声が溢れる「Timeless Love」
透明で儚くても、簡単に割れたりはしない。
そんな思いを大切に持っていられる曲になっている。