ディスク化されて視聴が叶った「なにわ男子 First Live Tour 2019-2020〜なにわと一緒に#アオハルしよ?〜」

 

アルバム「1st Love」初回盤②の特典ディスクで、2019年から2020年はじめにかけて、なにわ男子が行っていたアオハルライブをついに見ることができた。

楽しかった。楽しく、感慨深く、その軌跡がじんわり心に残るライブだった。

ダイジェスト部分も覚悟でいたら、しっかりライブ全体が収録されていて、これ特典でいいの!?という思いと、これが発売されて良かった!という安堵があった。

しかも、Blu-rayを選択できる形での発売。高画質、ありがとう。

 

アルバム特典ライブBlu-ray

「なにわ男子 First Live Tour 2019-2020〜なにわと一緒に#アオハルしよ?〜」

@大阪城ホール

 

セットリストや演出の前知識がほとんどない状態で見たので、まるっきり初めてのライブを見る感覚。

時計の針を巻き戻して2年前のなにわ男子を見つめる感覚。

 

知らずに見て楽しいところ、おお…となるところ。それぞれ良さがあったので、迷っている方は読まずに買って見ても満足は確実だと思う。

 

初めてなにわ男子をステージに観たのは、関ジャニ∞の2018年のライブ京セラドームで、なにわ男子のライブを観たのは2021年の横浜アリーナだった。

その間の時間の中でどんなステージを魅せて、どんなメンバー同士の距離感でいたのかを、今ピースがそっとはまったような感じがしている。

多分、大倉忠義さんの公式ブログで活気溢れる少年たちの写真をよく見るようになったのがこの頃だった。

ライブのオープニングの写真がもう今とは違う。幼さだけでは語れない表情の変化。

 

学園がテーマの衣装と選曲。

革靴が好きで、ローファーが衣装になっているのが嬉しかった。

その中にSMAPの「正義の味方はあてにならない」があるのがすごくよかった。

朝の青空から、夕暮れのオレンジまで。

時計の針が進んでいくように、時間を過ごしている感覚になれるライブだったんだろうなあと思った。

Jr.の頃のライブの醍醐味とも言える、様々なグループの曲がセットリストに入ってくる楽しさもある。それを見て改めて、この時のライブはこの先を期待したい気持ちと、それだけではいられない思いとがあったのかなと想像した。

Hey! Say! JUMPWe are 男の子!」をライブ映像として見られたのが嬉しかった。

関ジャニ∞イッツ マイ ソウル」も歌って踊っていて、なにわ男子が関ジャニ∞を歌うのは一周回って新鮮味がある。

 

グループとしていることのクオリティの高さや、カメラに撮られる時のためらいのなさ、当初から光っていた印象があったけれど、それぞれの個性と魅せ方をどう磨いてきたのかが今あらためてわかって感動するところがある。

手足のすらっとしたスタイルを活かした躍動感のダンス、カメラアピールで個性をのせる方法、ライブ全体の盛り上がりを作るための努力。

わずかな瞬間ひとつひとつに、あの場で心掛けようとしていることも、あれから身につけたことも垣間見える。

 

なにわ男子とは?を、きっとメンバー自身が模索していた時間のなか、

年長組と言われることもある、藤原丈一郎さん、大橋和也さん、西畑大吾さんのバランス感覚に着目するとライブの見え方が増える。

状況に応じて形成を変えるように、西畑さんと藤原さんがトークを回したり、藤原さんと大橋さんがシンメトリーになる時には西畑さんがセンターで後に控えていたりと、ライブ演出に限らない関係性と呼吸を察知した位置取りのすごさを思った。

年下組と呼ぶには中間の高橋恭平さんから、大西流星さん、道枝駿佑さん、長尾謙杜さんのすでに持つ個性とますます磨きをかけようとする姿。

どうステージにいるか、を掴んでいるメンバーもいれば、探しているのかもしれないと感じるメンバーの様子もあった。

 

高橋恭平さんに耳打ちする大橋さん。花道からメインステージ戻りで歩幅を合わせる藤原さん。MC中にちょっと声をかける大西さん。それぞれの仕方で高橋さんを鼓舞している様子を感じた。

楽屋で藤原さんが提案した“ネクストワードゲーム”で、どうしても「和也」にしたくなっちゃう大橋さんの面白可愛さにはひっくり返りそうになった。

Aぇ! groupの正門良規さんから貰ったローファーの話を丈くんがしていて、私服でもローファー履くんだ丈くん!とテンションが上がった。ということは正門さんは革靴も私服に選ぶ方なのか!

 

ユニットもしくはソロでのパフォーマンスを見られたのも嬉しかった。

藤原丈一郎さんと長尾謙杜さんのコンビで、ジャニーズWESTから桐山照史さんと濱田崇裕さんユニット曲の「こんな曲作りました」を歌うのは、「ザ少年倶楽部」での視聴が先になっていたから、ライブでやっていたのね!とテンションが上がった。

スタッフ役とファン役も登場して、うちわも持つ。フラペチーノ?らしきカップも持っている。極めつけにリボンの可愛さが特徴のトートバッグまで持っているではないですか。再現が本気すぎる。

 

道枝駿佑さんと高橋恭平さんでの「My Girl

Hey! Say! JUMPの山田涼介さんと有岡大貴さんのユニット曲。

メロウでムーディーな香水に酔いしれるような感じに、この感じは大倉忠義さんと錦戸亮さんのユニット曲パフォーマンスから摂取していたのと近しいなにかだ…!!と覚醒した。

 

TOP SECRET」嵐の大野智さんのソロ曲。

大橋和也さんのソロでのパフォーマンスに釘づけだった。

曲のことを知らずに見たけど、大野智さんの曲だ…と気づかせる雰囲気が曲調とリズムにある。

ダンスが際立つ曲でのカメラワークも含めて、アオハルライブは大橋さんのダンスが見たい人に良いのではと思った。

 

テゴマスがジャニーズとの出会いになった私は、「猫中毒」のダンスもハモりも記憶にしっかり残っている。

西畑大吾さんと大西流星さんで「猫中毒」はもう、怖いもの無し。振り付けを再現しつつ、アレンジパートの可愛さは逆に怖くなってくる。

さらに「Chu Chu Chu!」まで、なにわ男子のライブで見られるなんて。藤原丈一郎さんと大橋和也さんで見られるなんて。夢ではないだろうか。

最高フレーズだと思っている、“リラックスしてちょっと力抜けるような”のところを藤原丈一郎さんの甘いファルセットボイスで聴けるのが素晴らしい。

斜めハグは本家からそのままとわかっているけど、2人ならではの距離感が微笑ましかった。

 

なんだかみんなねずみ…?年明け公演で子年だからか!チューメドレーか!とわかった時の面白さ。

関ジャニ∞のユニット曲の中でもイントロでドンできるほど好きな、横山裕さんと安田章大さんが本家では歌い、後に渋谷すばるさんと錦戸亮さんで“気まずいなあ”とアドリブまで入った伝説の「Kicyu」に、まじ!?が口から出た。

デーデーデッデッデッデー♪のイントロから胸が高鳴り、指でKとCを作るポーズにわー!っとなる。

 

ロマンチックに浸れるゾーンがあるのも素敵だった。

Hey! Say! JUMPの「White Love」には滅法弱い。Hey! Say! JUMPそして山田涼介さんへの尊敬と憧れが一際の、道枝駿佑さんのジャンプのキレに気合が表れていて良かった。

嵐の曲になると西畑大吾さんが一際輝く。

BANGER NIGHT」での藤原丈一郎さんのキックの高さがすごかった。

 

この時すでに持っていたの?!と思ったら、初お披露目だった「2 Faced

長尾謙杜さん担当の衣装もお披露目。チョーカーとベレー帽のセレクトが最高…

セットリストの全体的な選曲を見ていて、こう観せるといいと思うよという箇所と、こうしたい!を実現させるバランスがやはりすごいなと思う構成になっていた。かっこいいも可愛いも憧れも、経験することで目指す先や頑張る方向が見えてくる。

したいことが出来るようになるまで我慢を強いない育成方針のようなものを感じた。

 

ライブ映像を見ていて、長尾謙杜さんのパフォーマンスの揺るぎなさに終始驚き続けた。

柔軟でありながら、定まっている。

歌っている時、ファンへ目線を向ける時、MC、挨拶。どれもオンステージであるということを意識し続けて気を抜かない。

隙がないわけでもなくて、自ら最年少と言うだけあって奔放さも無くさない。「ダイヤモンドスマイル」の“ほら ワンカラットのeyes”で感じた、まだまだ発揮されそうなポテンシャルは間違いなかった。それは現在進行形で。

 

今回のDVD、Blu-ray化にあたってのデザインもさることながら、チャプターが56も分けてあって、メンバーごとの挨拶に頭出しのチャプターが打ってあるのは凄いと思った。

1つにまとめず、1人ずつの言葉が聞けるようになっている。

その締めくくりの挨拶の場で、大橋和也さんが「前に360°、こうやっていろんな…」と言った。

「360°」と言った時の、客席は180°…という感じの空気を察して、「違うよ?後ろにもね、いろんなスタッフさんたちがね、これ映像とかね、うん…つむじね、うん(モニターに映ってる)」「いろんなスタッフさんたちがね、僕たちを支えてくださって」の返しが、ああだから好きだと思った。

 

西畑大吾さんの辿り着いた“なにわ男子”

そこには想像を超える思いがある。だからこそのあの表情。

約束だと思っていいのかもわからない、何とも言えない空気のなか、一度喉で止めてそれでも言葉にした“デビュー”に、月日を越えて目の当たりにするあの時の願いがあった。

 

最後の最後に「My dreams」を歌い始めてからは、涙をきゅっとおさめて凛としていた大橋くん。

歌い終わって、メンバーが着けているイヤモニ越しに聞こえてきた大倉さんからの「おつかれ」

聞こえていた時には大丈夫で、話し始めも大丈夫そうに見えた大橋くんが、思い返して溢れたのを見て、表面張力まで我慢できてしまうけどぶわっと溢れるのが大橋くんなんだと思った。

大倉忠義さんが、どんなふうになにわ男子と向き合ってきたのかも溢れて伝わってくるライブ。

 

今、アルバム「1st Love」と一緒に受け取ることのできた嬉しさを噛み締めながら、この流れで初回盤①の関西ジャニーズJr.から歌ってきた曲を順に聴くと感無量。

見ていると笑顔になれるパフォーマンスが、またひとつそばにあることを大切に思う。