「なにわのにわ」にはにわがある

 

なにわ男子のポップアップショップ

なにわのにわ

衣装やオフショットの展示、さらにはテクノロジーで楽しむブースがあったりと、なにわ男子でいっぱいの空間。

 

2021年7月28日2021年11月30日までの期間、開催された。

ポップアップショップは最終日を迎えたけれど、現在、アフターサイトなるものが誕生。

「渋谷のなにわのにわ」「大阪のなにわのにわ」

それぞれの展示がどのようなものだったのか、見ることができるので、ぜひ検索してみてほしい。

 

会場へ辿り着けるのか、まずはそれが最難関だった。

「なにわのにわ」がオープンしたのは、渋谷。そう、渋谷。

こわ…と構えずにいられない。かつては、行きたい用事ができればまあ…だったのが、原宿も東京も新宿も向かうことすら無くなって、もはやどう居ていいかがわからない。

タイムスリップしてきた過去の人?玉手箱を開いたおじいちゃん?時空の歪みすらあるんじゃないか。

そんなことを考えてはいても、辿り着きたい場所がある。

 

お願いGoogleマップ!の勢いで「なにわのにわ」の位置も分からないのに向かった。

とにかくハチ公。ハチ公前のどっかしらの道をぐーっと行ったら、駅からは7分で着くらしい。

公式サイトに住所がちゃんと載ってくれていたので、ビルの名前をGoogleマップに打ち込んで案内してもらうことができた。

トンビ的な感じで奪われないようにと握り締めたスマホ。見ない時は胸元で持っている手に、スマホ越しでバクバク動く心臓が分かるほど、力みまくっていた。

テレビの該当インタビューをさせてくれる人を探すスタッフさんからすいませーんと声を掛けられても、黙秘でおじぎ。カットモデルを…と言われても、そっとおじぎ。

都会で足を止めたが最後だと思いながら。垢抜けてないからって声掛けやすいんだ…と若干落ち込みながら。

ハチ公を無事に見つけ、写真を1枚撮り。さらに進む。通り道に、V6の素敵なデザインの広告が大きく貼られていて、おお…とパシャパシャ撮った。

 

「なにわのにわ」をついに発見。

写真越しに見ていた外観のデコレーションと、“2021.11.12 CDデビュー決定”と白い文字で貼られた2階を見上げて感慨深くなった。

集合場所とされている建物裏側へ向かうと、全くと言っていいほど人がいない。不安。恐る恐る歩き進めると、なにわのにわのスタッフさんが優しく案内をしてくれた。

同じタイミングで入ったのは私を含めて2人だったこともあって、スタートは落ち着いた雰囲気。中へ入ると他にもお客さんがいて、それでも距離を空けつつゆっくり見られるゆとりはあった。

 

階段を登り、2階からスタート。

スマホ画面にポンと押す、不思議なスタンプで入場。

こちらからどうぞと案内された足元には、7つの色で丸く並んだ床。

けんけんぱみたいだなと思いながら、ひとつずつ踏んで行くと、左壁にあるプロジェクションマッピングの中でなにわ男子をイメージした“ソーダ”のキャラクターたちがひとつずつ現れた。

次は、事前に登録したニックネームと好きなメンバーの情報が入っているQRコードを、案内された先のモニターの前でかざすと、イラストバージョンのメンバーが映った。

左上には登録したニックネームが表示されている。

メンバーからの問いかけに答えていくと、メンバー自身の声で返事をしてくれる。

昨日はよく眠れた?

それじゃあ今日は思いっきり楽しめるな!

誰と来たん?

めっちゃ集中して見れるな!

はいかいいえの他に、時折でていた『♡』を選んでいたら、何か他のリアクションもあったのかな。

 

七色の虹のゲートをくぐって行くと、まさに「なにわのにわ」ガーデンが広がる。

なにわ男子を目の前にしたらこんな感じだろうか…と思うほど存在感のある、等身大に近いアクリルスタンドがお出迎えする。

芝生のガーデンには、グローブやスケボー、ベンチに箱に入れて置いたままのドーナッツなど、なにわのにわグッズでクリアファイルになっているメンバーが持つアイテムが随所に散りばめられていた。

なにわのにわ写真のオフショットから始まり、ショーケースにメンバーごと思い出の品や、お気に入りの物が飾られている。

解説もショーケース部分に載っていて、メンバーそれぞれの好きなものや特技のプロフィールもあった。

一番上のところに、それぞれ生年月日が書いてあって、その数字にグッときた。

右に長尾謙杜さん、左に藤原丈一郎さんの並びで2002年の隣に1996年とあるのを見て、この頃にまだ生まれていなかった子が数年後に世界に揃って、歳の差を超えて同じグループにいるということに胸が熱くなった。

藤原丈一郎さんの隣は、大橋和也さん。お気に入りのフライパンやジューサーが展示されていた。

 

道を進むと、左側に「なにわ男子 First arena tour 2021 #なにわ男子しか勝たん」コンサートのグッズになった写真のオフショット。

フェンスにパネル写真が飾られている配置と、天井から吊るされているのが写真の小道具と同じであろう小さな電球だったところも良かった。

 

見上げたモニターには、なにわ男子のパフォーマンス映像が音つきで流れる。

「なにわLuckyBoy!」から「アオハル -with U with Me-」「Shall we?」

ずらっと並んだ「なにわLuckyBoy!」の衣装。

圧巻で、豪華なのが見てわかる。極力近くに見てもらおうという優しさが凄くて、ケースに入ったりしていない状態で、つぶさに生地の質感や使われているボタン、スパンコールの感じまで観察できる。

 

白い生地に、白いぷっくりとした加工で模様が付いていたり、黒の生地にコントラストのついた黒の模様があったり。

基本的には、レースやボタンはお揃いで、デザインがひとりひとり変えてあるように見えた。

大橋和也さんの着ているジャケットの肩部分が、こんなに王子感のあるピロピロつきだったんだなあと気づいたり、

西畑大吾さんの圧巻のマントは左肩からしっかり前に掛かるように付いていて、右肩は王子の肩ベルトが付いているんだと知った。

中に着ているシャツはやはり強面な感じがあって、ヒョウ柄も絶妙な加減でセンス良く取り入れられている。合わせる靴が、先端に丸みのある黒の皮ブーツなのも良い。

細かく柄のついたホワイトパンツが綺麗で、特に好きだと思った。

この衣装のジャケットの裏地も、メンバーカラーになっていることがちらりと見える裾から分かって、お洋服だ…!!と嬉しくなった。

 

1人ずつの衣装としてじっくり見て、それからふと並んだ全体として見ると、揃った時の存在感。

そして映像にあるみたいに、なにわ男子が着てこそ衣装の魅力が最大限に引き出されるのだと実感した。

 

 

衣装を見終わると、続いてはムービー撮影ブース。

あまりよく分かっていないまま、スタッフさんの説明はしっかり聞いた。

「ちゅきちゅきポーズはご存じですか?」とスタッフさんがジェスチャーつきで聞いてくれる。そうそうない問いだ…と思いながら、努めて元気に「はい」と答える。

最初の方で使ったQRコードをもう一度使い、ムービーを撮って、出てきたレシートで後から保存できるというもの。

4〜5のプリクラブースのような空間があって、順番に案内されていく。カーテンで目隠しされているので、1人でも恥ずかしがらずポーズができた。

この空間も、ひとつずつ建物のような作りとデザインになっていて、『Diamond salon』『○○(book)』『7color flower  shop』?『Naniwa Donut』と、壁に書かれているお店の名前がなにわ男子にちなんだものになっていて、隅々まで楽しいなと感動した。

私が入ったのは本屋さんだった。

 

身支度をして、メイクしてリップもしてきてよかったと安堵しながら、QRコードをかざしたら立ち位置に。

撮影スタートの合図は、ちゅきちゅきポーズ。

するとなんとメンバーが、画面両脇からよいしょっと一気に登場。真ん中に自分が挟まれるかたち。

画面の中なのだけど、わああとドギマギする。

でもチャンスは一度きり、焦っていてはもったいない!とメンバーに目線を向けてみたり、おしゃべりに相槌打ってみたり、ばいばーいを一緒にしたり。

ぶっつけ本番だったわりにしっかり楽しめた気がする。

画面に触れることもなく、撮影後は出てきたレシートを受け取って、後からQRコードでダウンロードできる。とことん非接触で成立するようになっているところに、費用も配慮もかけられているなと感じた。

 

ムービー撮影のブースを出ると、スタッフさんが同線を案内してくれる。

2階から1階に行く前に、黄色い大きなポストをちゃんと発見。

お手紙を…と立ち止まらせてもらって、“なにわ男子宛”と書いてあるポストに、大切なお手紙をストンと入れた。

 

 

それから1階へ。

1階は主にグッズエリアになっていて、ショーケースで実物を見つつ、専用アプリで購入するものを選択。

決まってQRコードを表示したら、設置されている機械にかざすと注文が通り、番号が出たらレジでお会計。

ずっと並ばなくていいので、スムーズだった。

グッズエリアの装飾も可愛くて、バルーンやプレゼントボックスの飾りなどがパステルにカラフルな空間を作っていた。

 

壁の高い位置には、なにわのにわ衣装が額縁のようなケースに入って飾られていて、アクリル部分にメンバー直筆のメッセージとサインが。

大橋和也さんの『楽しかった?楽しかったやろ〜(笑) 俺も楽しかったから、おそろいやね』というメッセージが素敵だった。

楽しかったと感じる気持ちを、おそろいだと言える感性が好きだなと思った。

キラキラマークをいっぱい描き込んでいて、さり気なく衣装の首上に顔を描いていたのもおもしろい。

 

会場内では、BGMに「夢わたし」「初心LOVE」

10月16日からは「初心LOVE」のカップリング曲も流れていた。

 

レジ上のモニターでは、なにわのにわを訪れたなにわ男子の映像が。

七色のゲートに手が届く道枝駿佑さん。伸ばしてみるけど難しい大西流星さんのかわいさ。

自分たちの置いたお気に入り展示を見ていく様子。道枝駿佑さんのところに洗面台っぽくタオルが置いてあるのがおもしろかったようで、手を拭くジェスチャーをして自分でも笑っている道枝駿佑さんもかわいかった。

まさにこの場所に飾られているメッセージとサインを書いている様子も映り、あとはレジで店員さん役をする藤原丈一郎さんと西畑大吾さん、お客さん役を大西流星さんのミニコント。

新人さんらしい藤原丈一郎さんが対応に困っていると、完璧な微笑みですっと前に出て対応を変わる西畑大吾さん。

「おすすめの品とかって…」と聞く大西流星さん。

束でフリップを持ってくる藤原丈一郎さん。「こちらなにわのポスターなんですけ…あこれ藤原さんのフリップ」結局そのまま持って戻る。

一連を長尾謙杜さん高橋恭平さん道枝駿佑さんも笑って見ている。

いま周って見てきた展示を一緒に振り返っていくような映像に、本人たちは居ないけれど存在を確かに感じるおもてなしだなあとじんわり心が温かくなった。

 

もう出口。

さみしく思っていると、出口の上になにわ男子がキャラクターになったイラストのお顔が並んで描かれていて、『 \\ 楽しめたかな? また会おうね // 』とメッセージ。

そうだね、と思いながらドアを開いた。

 

 

メンバーをイラストにしたデザインがとにかく可愛くて、そのデザインを手元に置きたい思いが強くてアクリルキーホルダーを買った。

ソーダになったキャラクターも良くて、チャームという形でシンプルに可愛く付けられるところに惹かれてチャームも。

新衣装の影響をもろに受けて、ツイリースカーフも。喫茶店が好きだから、クリームソーダ柄のスカーフを買わない手はなかった。

ステッカーは1種で我慢。マスキングテープはこの時はぐっと堪えた。

 

帰宅して、ムービーをダウンロードした。

これはとてつもない…ミート&グリートがムービーで手元に残って無限に見られると思うと、すごい。

写真1枚より、“会っている”という感覚がする。しかも声がちゃんと入っている。

メンバーの目線の動かし方や、声の掛け方も素敵で、これ考えてくれた人、すごく考えたんだろうな…ありがとうね…と思った。

視聴期間限定ではなく、保存させてくれてありがとう。何度も見返してエネルギーをもらいますとお礼を伝えたい。

 

 

なにわ男子のポップアップショップ「なにわのにわ」

東京では、“ソーダ屋さん”のコンセプト。大阪では、“カフェ”がコンセプトに。

キャラクターデザインもソーダキャラのデザインも変わっていて、大阪には大阪の楽しさがありそうだった。

 

ビルの中のひとつの空間を使って作るポップアップショップは、どう作るかによってクオリティが大きく左右される印象がある。

今回、でき得る限りをこだわって、空間作りをしたんだなあと感じる動線や案内の一文にワクワクして、アミューズメント空間になっていた。

撮影禁止になっているので、歩く流れが止まることもなく。

撮りたくなる場所で自由に撮れていたら、楽しい空間だからこそ、ここもここもと多すぎて一向に出られないと思う。

距離を取りつつ、静かに眺める。ある意味、美術館のように周れるので、落ち着いて楽しむことができた。

そして、スタッフさんが楽しげで優しかったことが印象的で、テーマパークのキャストさんのように世界観の一部という心意気で案内をしてくれているところが素敵だった。

 

“なにわ男子”にある空気感が空間になって、

「初心LOVE」や、カップリング曲が具現化されて記憶になる感覚がした。

状況とタイミングで辿り着けた場所。またいつか、わくわくするような空間が誕生してくれた時には、どんなサプライズに出会えるのか楽しみにしていたい。