孫、辰巳ゆうとさんのリリースキャンペーンに初めて行く。

 

「私も歌を直接に聴きたいなー写真が撮れる時もあるの?行きたいな…」

数ヶ月前、辰巳ゆうとさんの新曲「星くずセレナーデ」を聴いて気に入ったことをきっかけに、先駆けてしっかりとファンになっていたわが家のおばあちゃんと話が盛り上がり、

「次にイベントがあったら行く?」と言われて、「行くー!」と話していた。

 

数週間後、不意にかかってきた電話に出ると、

「こういうイベントが今度あるけど、行く?」とお誘い。

コンサートではなくキャンペーンイベントではあるものの、辰巳ゆうとさんの歌が直に聴けること。しかも「星くずセレナーデ」のリリースイベントなので、歌ってくれること間違いなし。

予約という形でCDを3形態購入した方は、イベント後に一緒に写真が撮れるという。

「行く!」と前のめりに返事をした。

 

こうして決まった、初のおばあちゃん&孫によるイベント参加。

当日。「星くずセレナーデ」をささやかにまといたくて、イヤリングに小さく揺れる星。マスカラをブルーにして来た。

おばあちゃんと、おばあちゃんがコンサート会場で声をかけてできたお友達、元々の知り合いのお友達、そして私という不思議なチームが出来上がった。

コンサート会場でお友達を作るという、私もしたことのある経験を今おばあちゃんが楽しんでいる。

チケット代を次に会った時に渡すやり取りも、イベントへの弾む心でおしゃべりが盛り上がるのも、ジャンルは変わってもファンの持つ喜びは共通言語。

様子のひとつひとつに、知ってるー!ジャンルも世代も超えた共通点ー!と思いながら、にこにこ見守った。

 

連れて行ってもらうがまま、遠路はるばる到着した未知の地。

みんなで探り探り歩いて行くと、それらしき会場前にすでに何組かの列があり、お昼食べてから並んでもいいけどとりあえず会場確認しておこうかーと言っていたのもなんのその。

臨機応変にすかさず並ぶ、阿吽の呼吸。流石。

 

早めに開くかなーと話しつつ、もちろん時間通りに開いたので、1時間は立って並んでいたと思う。

これもディズニー通った頃にしてたー!私は大丈夫だけども…!!強いなおばあちゃん…!!!!

寒さの中、ワクワクと足先に貼ったと言うカイロで冷えなど物ともせず、さも当然顔でかろやかに並ぶおばあちゃんの姿に私は感動した。

ファンになった人への会いたさがここまで人を強くするか…!!

 

ショッピングモールのような場所でのイベントをイメージしていたら、

今回は貸し切りで貸しスペースを使ったイベントになっていて、室内でステージを前に丸いテーブルがいくつか並んで座ることのできる会場だった。

面白かったのが、キッチンカーを特色とした会場で、室内に6.7個のキッチンカースペースが並んでいて、その会場でだけ使えるコインをまず現金から交換することで、食事も楽しめるという形式だったこと。

キッチンカー好きだったので、そこにまずテンションが上がった。

 

会場が開き、案内に従って席につき、まずはコインでご飯選び。

こういう時にライブ前や後のご飯で培ってきた感覚が活きるのだな…と思いながら、シェアして食べられそうなしらすピザとポテト焼きの明太チーズを選んだ。

 

そしてご飯がテーブルに来る前に、大事なCD予約。

みんなで黙々と注文票を書く様子に、ファンだなあと自分込みで思った。

 

良さげな頃にご飯が運ばれてきて、

お友達はホットサンドや、おにぎり、おでん。

そんなにお腹空いてないのかな?と思ったら、理由は後で分かった。

私チョイスのピザとポテト焼きが好評で、美味しい美味しいとみんなで食べる楽しい時間。

それでもみんなでせっせと食べる。なぜならあと30分もないうちにイベントが始まるから。

イベント中も飲食はOKなようだったけど、好きな人を前にもぐもぐしていたくないのはみなさん同じだった様子。

それぞれにソワソワしながら支度も心も整える空気感は、どこのライブでもイベントでも変わりなかった。

 

ついに始まったミニコンサート。この日は公演中の撮影がまさかのOK。

登場はステージ横から!と思いきや、「こんにちはー!」と声がするも姿はステージにない。

どこに!?と振り返ると、客席最後列から爽やかな風を吹かせるかのように手を振りながら登場。ステージへと歩いて行く。

わー!っと会場全体が華やぐなか、さあご挨拶の見事なタイミングでお客さんのテーブルへ運ばれてきたピザ。

すかさず「あ、ピザきましたよ」と手を差し伸べてピザを紹介する辰巳ゆうとさん。面白い人だ…関西だ…!

「遠慮せずに食べてくださいね。すごい顔して食べてても気にしないですから」も愉快で、食べるところを見られたくないファン心理もお見通しな模様。

「何食べたんですかー?」の問いに、ピザやおでんチヂミと声が上がると、「なんかこう…平たいものしか食べられないルールとかですか?」みたいな問い返しをしていて、お喋りも楽しかった。

 

お喋りの面白さと、お客さんに問いかけて程良く返事があるとそれを聞いて会話が広がっていく流れの上手さ。

初めて聴きに来たよーって人の質問で手を上げられた嬉しさもあり。

「そちらのお客さん見覚えありますけどねえ」とよくいらしている方へのツッコミもユニークだった。

 

歌に入り、

  1. 「下町純情」
  2. 「明日へ夢舞台」
  3. 「センチメンタルハート」
  4. 「海が泣いてる」
  5. 「星くずセレナーデ」

マイクに声が乗った瞬間に、うわあ本物。

しっかりブレない発声で美しく歌声が響くから、本当に!?本当に!?となるくらい、歌声の純度と正確さが凄かった。

しかもイントロの数秒前からスイッチが入る、ふっと顔を斜め下に向けた時の雰囲気に釘づけだった。

歌に情景を込めながら、指先まで丁寧に美しく魅せているのが素敵だと思った。

「明日へ夢舞台」と「海が泣いてる」が特に、ほぼ初めて聴くなかで印象に残っている。

歌ごとの表現が魅力溢れていて、「星くずセレナーデ」の大好きな世界観と手振り表情も見られた嬉しさ。

念願の直に聴くことがこんなに早く叶うとはと感無量で、やっぱり好きな歌だ…辰巳ゆうとさんの歌声好きだ…と引き込まれていった。

そして全身のダンスが見られるからこそ、足元でそんな可愛いステップ踏んでいたんですか!と思うところもあって、踵を置いて爪先を浮かせている動きが好きだった。

 

後ろが一面スクリーンになっていたので、花火が映ったりもする。可愛さのある歌ではピンクにハートで、「海が泣いてる」では一面海になったりした。

衣装の水色のベストつきスーツも似合っていた。

革靴が白なのも抜け感になっていい。

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歌いながらも、自然に細やかにお客さんに目を向けている様子。ちらっと目線がこちらにも流れてくる感覚。

気のせいかもと思っていると、お客さんと目線を合わせるのを基本にしてるのよとおばあちゃんがイベント後に話してくれた。

 

MCタイムに入るとまた面白い。
スタッフさんがMC中に、ここで使えるコインを投げ銭のように渡せるタイミングが今だと伝えるために、両手をぐーにして両腕伸ばす仕草を見て、「あーんぱーんち?」と言う。そんなはずない。

ここでうちのおばあちゃんが控えめご飯にしていた理由が分かった。しっかり投げ銭にしていた。

 

イメージしていたイベントよりも、会場の雰囲気もあるのかカジュアルさもあって、自分がそこに居られるんだろうか…浮く…?という心配はいらなかった。

選曲も初心者に優しく作られていた気がして、演歌のムードでいっぱいかなと思っていたら、それぞれの歌がメロディーに乗りやすい歌謡曲の雰囲気もある感じで、ほかの歌にも興味が湧いた。

まだ聴いていたいと名残惜しかったからこそ、コンサートにもちゃんと聴きに行きたいと実感する。

 

スタッフさんや音響さんとで作るステージ。

司会の方ではなく、ご自身でステージに立って進行も歌も構成を考えながら進めていくステージ作りがしっかり完成されていて、辰巳ゆうとさんの努力を感じつつ、イベントとして楽しい時間だった。

締めくくりのご挨拶で、「星くずセレナーデ」が日本作詩大賞で作詞での審査員特別賞を受賞したこと含めて、今年は賞の多い年だったこと。

作詞をされたのはペンネームで深海弦悟先生で、受賞にあたって松井五郎先生の作詞と明らかになったこと。

自分だけでということではなく、周りに、応援してくださるみなさんによってとお話しされたあと、

「来年は、大晦日まで働いていられるよう、頑張ってまいります。」と言い表したところが、粋でかっこよかった。

 

ニコンサートが終わり、すみやかに予約特典の写真撮影タイムへ。

おばあちゃんに前に並んでもらい、つづく孫。

パーテーションありではあるものの、こちらから近づいていかなくてはならない緊張感。

「はじめましてー」が精一杯の挨拶で、とは言いつつ事前におばあちゃんからどんなポーズがあるのかレクチャーを受けていたので、

せっかくなら照れなど超えてしまえ…!!と片手でハートを作ってみると、横目に察した辰巳ゆうとさんがハートで合わせてくれた。

ピースより何かもうひとチャレンジしたい気持ちがすっ飛び過ぎて、自分のキャラにないハートポーズをするという未知の境地に踏み込んでいた。

 

ハートを作る片手が、パネルにカタカタ当たりそうになるほど、こんなに震えるかというほどワナワナしていた。

ブレて写らないんじゃないかと思うくらいの震え。いつの間にそんなに緊張が。笑顔なんて意識してる余裕はゼロだった。

しかし先陣を切ったおばあちゃんのナイスパスにより、私は何者であるかも言う余裕なんて無かったのに、テーブルで同じ席にいたのも分かってか、はけようとする私にお見送りしながら一言。

驚きで、うっああとなりながら、両手フリフリに両手フリフリで返しながら「あっはい」と返すのがやっとだった。

 

楽しかったねーとしみじみ帰る道のり。

それもまた、ライブ終わりのテンションそのもの。

スマホに残った念願の写真が、見たいのに見ると緊張するので見られない。

 

 

その後、お友達とはバイバイをして、

おばあちゃんとまさかのフットワークでカラオケに。

朝から行動だったし、体力的に無理させすぎてもなと思いつつ、「何時間にする?」と聞いたら「2時間?」と。

1時間ではなくわりとしっかり…!

 

ドリンクバーで、ポテトも頼んでたこ焼きも食べて、どんどん歌いなと後押ししてくれて、柄にもなくノリノリで歌った。

「I Wish」を歌うと、なにわ男子かわいいねえと賛同してくれて、「最後の雨」を歌っても「糸」を歌っても、「愛は勝つ」を歌ってもノリノリで盛り上がってくれるおばあちゃん。

おジャ魔女カーニバル‼︎」の合いの手は「あヨイショ!」

愉快すぎて、吹き出し笑いしながら歌った。

おばあちゃんとカラオケに行ったら必ず歌うんだと、出来るだけアクセントに間違いがないように聴き込んでいた「星くずセレナーデ」は、

序盤、中盤、最後のトリプルアンコールで歌った。

 

おばあちゃんのお友達にお世話になりながら教わりながら、初めての辰巳ゆうとさんイベントに、辰巳ゆうとさん初対面。

さらには行きたかったおばあちゃんとのカラオケを全力でエンジョイ。

濃い1日だった。行ってみたい!を行ってみよう!で行動して良かった。行動できる状態になれていて良かった。

間違いなく、どんどん活躍を広げていく魅力も実力も、積み重ねている努力もあると目の前に見て、ますます見ていたいと思った。

次は何の機会になるかわからないけれど、また二人で辰巳ゆうとさんの歌を聴きに行きたい。

 

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