明日になったら、坂元裕二さんのサイン会

 

今の私は落ち着きがない。

もはやおもしろい領域になり始めたので、行ってからではなくて、行く前の自分も生態記録として書き残したい。

 

坂元裕二さんのサイン会に行く。

ドラマ「それでも、生きてゆく」が放送されたのが2011年。2024年の今年、ようやく、ついに。完全版脚本集が出版される。その刊行記念でサイン会が行われる。

わなわなする指先で取ったチケット。

チケットが取れてすぐの頃は、やったー!!のテンションでわくわくできていたのだけど、

ここへきて、どうしよう!どうすればいい?!になっている。多分どうもしなくていい。

 

お手紙は前もってしっかり書いてあり、頭が真っ白になった時のためにも、伝えたいことはここにすべて書いておこうと用意も出来た。

だからか、サインを書いていただいている間に何を話すかを、まだ決められていなかった。

情熱大陸」などで様々なサイン会の様子を見てきたけど、自分がそこにいるイメージをしたことが無く、ゆえにどうしていいのかわからない。

 

出掛ける時には安心していられるように、ペットボトルを1本持参するのだけど、

いつもはノンカフェインで水分補給になる麦茶かお茶にする。それがふと思いつきで、何となく違うものにしたくなって、コーン茶を選んだ。

明日の支度をしながら、コーン茶、飲んでみたかったからと選んだけど、ドラマ「カルテット」で松田龍平さんが演じた別府さんがやたらと気に入っていたのがコーン茶ではなかったかと思い出して、無意識…!!と内心ザワついた。

 

そして夜ご飯。きっと何も手につかなくなるから、出来てる物にしようねと選んだのが、カツ丼。

「カルテット」で、すずめちゃんと真紀さんが食べたのはカツ丼ではなかっただろうか。

無意識?!遺伝子!?

意図せずする行動が、どの道を歩こうにも同じ場所に繋がっているような感覚。これがミゾミゾですか、すずめちゃん。

 

明日、憧れつづけている方に会える。

憧れという言葉もしっくりこないような。いつか必ず会いたい。会う。と心に決めていた方。

サイン会の一瞬で、なにを話せるか、なにを伝えたいか今日ずっと考えてもまだ、なにをどう伝えていいかわからない。

 

体感、何秒喋れるのか分からなすぎて、何行?!文字にして何文字分ですか?!と謎の計算式を始めたいくらいの気持ちになる。

文字にしてならまだ整理がつくのに、口語体となると途端に混乱する。

 

“サイン会 何話す”でGoogle検索までした。

朝井リョウさんと高橋みなみさんのラジオレポートが出てきて、朝井リョウさんのお話から、サインをしている間は下を見ていること。作家さんが話題を振るのは難しいことを読んで理解できた。

自分から話さないと伝わらない。話題にしたいことがあるなら自分が言葉にする。

作家さんや脚本家さんの目線がこちらを向かないことを前提に、話すメンタルを持つ。

となると、ちゃんとカンペを握り締めないと。なんなら手に書いておかないと。本気で自分の手に書く勢いでいる。

 

泣くことだけは回避したい。ちゃんと初めましてと挨拶して、一言に思いを注ぎたい。

奇をてらわずに、真っ直ぐだけど伝えたいことが伝わる言葉。

到着するまで、目の前に立つその時までぐるぐると考えて頭の中の辞書を探し続けると思う。

 

わー嬉しいこわい。

この夢が叶ってしまったら次はどうしたらいい…?と頭の中にラプンツェルがいる。

ミゾミゾを楽しめるすずめちゃんのように、ちゃんと見つめて、ちゃんと記憶にしてくる。