Aぇ! group「Firebird」を合図に羽ばたく大空

 

ロック感が強めな曲かと思いきや、サックスの音がぐっと前のめりに来るかっこよさ。そこにセッションするようにエレキギターが並走していくのが新鮮に感じる。

歌詞に意味があることも大切だけど、語感を楽しむフレーズやインパクトも大切。曲間に入る英語のリズムが耳に残る。

 

Aぇ! groupFirebird

作詞、作曲:ヒゲドライバーさん

煽りが様になる、グループの個性が光るダンスナンバー。

 

歌の始まりで炸裂する、末澤誠也さんのシャウトに驚いた。

迷いを見せると半端になってしまうパートを、思いっきり突き抜けてシャウトする声の清々しさ。どこか懐かしさを感じた。

“がなり”の効いた歌声を聴ける「Firebird

正門良規さんの二種類の声が混ざり合うようなハスキーな歌声。浪花な空気を歌声にのせた魅力。

普段の話している時の声と、ガラッと印象が変わる。自分の声をどう使って、どんな声が出るのか。きっとさらに知って掴めていった時に、Aぇ! groupの歌声に柱となるものが築かれていくのではと感じた。

 

 

Aぇ! groupは、2019年の2月にグループを結成。

Aぇ! groupメンバーに今感じている個人的な印象は、

番組などで進行役に立つと、落ち着いた空気でわかりやすく聞き取りやすい進行をする正門良規(まさかど よしのり)さん。バンドではエレキギター。歌番組での姿からは、歌うことへの直向きさを感じる。舞台ではどんな表情を観せるのか、「染、色」は中止になってしまったけれど、いつか観たい。

真っ直ぐ届く歌声に、ブレないターン。ぱっと目を惹きつける、圧倒的センターの雰囲気を放つ末澤誠也(すえざわ せいやさん。けれど人を寄せつけない威圧感ではなく、メンバーの中に居る時は気張らない佇まいで、穏やかにふにゃっと笑う表情は可愛い。タップダンスが特技なところにときめきが止まらない。

ロケでの安定感。シチュエーションに合わせて自分の立ち位置を切り替えて、ツッコミに回ったり静かに聞き手に回ったりと細やかな草間リチャード敬太(くさま りちゃーど けいた)さん。楽器はサックスを演奏できるのが最強に魅力的。柔らかな言葉遣いをするのも素敵で、話し方も優しい。

GYAO!で見られる、コスプレをして名言を披露するコーナーでの爆発力がすごい島健(こじま けん)さん。数々の名言を残している。面白いイメージが定着かと思ったら、ドラマ「年下彼氏」での等身大な男の子感に驚いた。ラジオ番組のメイキングなどで、真面目なお仕事の顔をしている時の魅力がすごい。キーボードを演奏。

ムードメーカーでワイパーギャグは鉄板。ダンスになると寡黙なギャップがある福本大晴(ふくもと たいせい)さん。場の空気を広く見て、そこに合わせる観察力があるように感じて、ゆえにデリケートな一面もあるのではと思う。ギャガーでベース担当なのが魅惑の組み合わせ。

「忘れてもらえないの歌」で舞台に立つ姿を観た時、居住まいが完成されていると感じた、佐野晶哉(さの まさや)さん。静かにしている時ほど、各方面に意識を巡らせて、洞察力を使って行動に起こす印象がある。いつか思いきり歌って踊る、ヘアスプレーのリンクみたいな役柄を観られたら嬉しい。ドラムを演奏する。

 

雑誌「週刊ザテレビジョン」で、Jr.の子たちが1人ずつインタビューを受ける「Jr.維新」という記事に載っていた言葉が、それぞれの思いを知る大切な機会になっていた。

キラキラよりはかっこいいに振り切りたいのかなと思いながら見ていた末澤誠也さんが、単独ライブの衣装担当になった時にキラキラ衣装をプロデュースするほど『ジャニーズ』であり『アイドル』でいること、キラキラしていることを見せたいと思っているとわかって、新発見だった。

それぞれが自分自身に向き合って磨く長所を見つけていく最中で、これからどんなグループとしての強みを身につけていくのか、目覚めさせていくのかワクワクする。

 

 

以前に、Aぇ! groupがグローブ座で公演した「僕らAぇ! groupって言いますねん」のポスターが好きだった。

カラフルなボックスの中に、ポーズを決めたメンバーが収まっている写真。色合いも、フォントも、デザインが可愛かったのが印象に残っている。

バービーの入っているような箱を連想するデザインで、見ようによってはアイドルの定義を考えるデリケートなコンセプトだとも感じるけれど、横山裕さんが演出をした公演で、Aぇ! groupのプロデュース方法としてこの選択をしたことに、意義深さを感じた。

まず、グループの名前をタイトルに入れて箱にも大きく書くことで知ってもらって、メンバーは6人なんだと目で見てわかるようにする。並んでいることで、一人一人の顔を認識しようと注目して見るようになる。

実際に、Aぇ! groupってどんなメンバーがいるんだろう?と関心が湧いたきっかけは、このポスターだった。

 

このポスターは、箱も実物の大きな箱が置いてあって、箱の中にメンバーが実際に入って撮影している。

メイキングとして横山裕さんが一緒に入って写っている写真を見た時、しっかりセットを組んで撮ったんだ!と嬉しくなった。あの写真はとても好きな1枚。

写真を撮るため、メンバーはその場に並んだとしても、箱やロゴはグラフィックでも作ることができるかもしれない。箱まで実物を作る予算をかけていることへの感動と、架空の中にメンバーを立たせるのではなくて実在するものの中にメンバーが立って、ラッピングされ、胸を張って展示されている様子から地に足をつけた“リアルで作る”ことへのこだわりを感じた。

 

 

なにわ男子「ダイヤモンドスマイル」

Lil かんさい「Lil miracle」

Aぇ! group「Firebird

それぞれのグループが、名刺になるような曲をすでに持っていることがすごい。

デビュー前のオリジナル曲に興味を持って聴くようになったのも「ダイヤモンドスマイル」が始まりになった。

 

7月28日には、関西ジャニーズが大集合する「ジャニーズドリームアイランド」ライブ配信

8月11日12日は、Aぇ! groupとLil かんさい、関西ジャニーズJr.でのライブ配信

8月24日25日は、Aぇ! group単独でのライブ配信

 

各グループが作りだすステージを、贅沢に次々観られるこの期間。

Aぇ! groupはどんなライブ空間をつくるのか。楽しみでたまらない。