ここまで届いたシャボン玉 - 「2025 TWS TOUR ’24/7:WITH:US’ IN JAPAN」

 

帰り道、橋に青と白のイルミネーションを見た。

ファンミーティング以来の、私たちの「はじめまして」は、どんなだろうか?

 

YouTubeを点けると何度でもMVが見られて、公式チャンネルのコンテンツもすごい量で、SNSやショートもいっぱいある。

それでも、何度見て聴くのとも別の感覚が、身体に浸透していく感覚が、ライブに来るとある。

日々日々聴いていたTWSの歌が、会場の空気感ごと自分の中に。

リズムを全身で受け取めると、こんなビートが。こんなグルーヴがあったのかと実感した。

 

TWS ファーストコンサート

2025 TWS TOUR ’24/7:WITH:US’ IN JAPAN

横浜 Kアリーナ

2025年8月9日 公演

 

丁度いい距離感をと考えながら、それでも、日本での公演があってくれるなら観たかった。

近くではないとわかっていても、会いたかった。

ファンミーティングからまだ数ヶ月なのが本当ですかというくらいに、さらに前進したTWSの姿。

構成、演出から、爽やかさはファンミーティングで魅せたと切り替えていくかのように、凛々しさやある意味での荒々しさの魅せ方も追求しているステージだと感じた。

様々な青春をコンセプトとしながら、イメージに残った色は、赤と黒とほんのり白だった。

 

初めて来た、Kアリーナ。

暑さを心配したけど、耐えられるレベルだったことは幸いだった。ルートを選んで、15分かかったかどうかくらい。

いつもがどうかは分からないものの、キッチンカーが出ていてかき氷もあった。一部建物で日陰が出来ていたおかげで、体力も削られずに済んだ。

 

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入場に際しての初めての経験もあった。

これまでSUPER EIGHTでもなにわ男子でも、自分にくることはなかった、本人確認。

これが!!と入場のワクワクに不意打ちでやってきたから、はいはい!と思いながら、身分証を出そうとする手元がおぼつかない。

係の方に、チケットをちょっと持っていていただけますかとお願いするくらいには身分証を出さないとと急いでいた。

確認は速やかに和やかに終わって、座席へ。

 

座席は通路に近いとおおよそ知ることができていたおかげで、緊張もある程度で治められた。
見晴らしの見事なレベル5中央ブロック辺りの端。

ステージがしっかりと見える。両サイドのモニターもよく見える。視界を遮る物なく開けていて、ダンスのフォーメーション移動などがよく見えそうだった。

レベル1のアリーナ座席の横並びの多さなどを見て、席が通路に近くなかったら、こんなに安心して観られなかった…と今回の席に安堵した。

バルコニー席の座席は赤いクッションでふかふかしていて、座り心地も良い。お手洗いに出たい私は、足元の幅も少しだけ広めな作りなのも助かった。

階として高く、バルコニー席の括りゆえに、開演後に立ち上がっていい席なのか分からなかったのが戸惑う点ではあった。

 

そしてこの会場、素晴らしいのはお手洗いの数が頼もしいこと。

25個は大拍手。ありがとう。私に優しい会場です。

 

ファンミーティングの時にもワクワクした、開演前のMVが流れる時間。

何度も見てきているのに、少し席を立とうかと思うのに、あと一個。この次に。そう思いながら、ライブ前にTWSが立つステージに映るMVを見られることが嬉しくて、眺めてしまう。

「Last Festival」の切ないストーリーを、シニュの眼差しを見ていたくなってしまう。

 

十分に早いうちに入場したというのに、待ち侘びる時間を楽しんでいたら、あっという間に過ぎた。

開演の時刻。

 

オープニング映像で順に映るメンバー。会場のボルテージが上がる。

かつてメンバーの名前が分からなくて、アルファベット表記の読み方を覚えるところからだった自分が、今は名前を言える。

見落としていなければ、スクリーンに名前の表記が無かったのは意外だった。

ある意味斬新、だけど新たなファン層に親しみやすい入り口を作るにはあった方がいいのかもと思ったりした。


ライブは横浜公演のみを観ているので、ホールバージョンの構成と、ヨンジェのコンディションを込みでの見方は照らし合わせられないけれど、

どのステージにおいても、今できるベストを完成形にするために、限られた時間と体力のなかでメンバーとチームスタッフが対応したすべてを受け取ろうと思った。

元あった構成の再構築も、アリーナバージョンへの変更も、コンディションを含めていくつかの変更点を作ることも、どれも簡単ではないはず。

それぞれがそれぞれに出来ることを、努めていると感じた。

 

それは言語とコミュニケーションについても同じだった。

意識的に日本語を学んで使ってきたメンバーが、自然に日本語で話すおかげで、ライブを観る時に段差のようなものが無くて、それが当たり前ではないことをあらためて思った。

韓国語で話すのを聴くのも好きだし、通訳さんの声や優しい助けを聴くのも変わらず好きでいる。

周りの反応も自分の反応も、訳す前に理解できている時。それもまた嬉しい。分かる!が増えているのは、お互いに言語でも近づき合っているからかもしれない。

挨拶の時、ハンジンが通訳さんに“(通訳してくださり)ありがとうございます”と韓国語で伝えていて、それを最初に受け取り訳す通訳さんとの空気が微笑ましかった。

いつも聴く優しい声の通訳さんは「〜ありがとうございます。」と訳してから「ありがとうございます」と短くお返事したように聞こえた。

 

グループとしても、メンバーごとのポテンシャルとしても、目が離せない。

弾けていると表すのがぴったりくる、ギョンミンさんフルエネルギーのダンス。

スクリーンに大きく映るたび、凛々しいハンジンさんの表情が沢山。

ジフンさんがアクロバットのバク宙?!ダンスのクラゲは圧巻の美しさ。

ヨンジェさんの歌声が、時に柱のように頼もしく、時にベールのように優しくメンバーを包む。

ドフンさんの明るい表情と、少年のようでいてムードもある歌声、主人公のような存在感がステージをさらに魅力的に。

シニュさんのバランス感覚がパフォーマンスを安定させて、柔らかな雰囲気が空間全体に居心地の良さを生み出していた。

 

2階建てになっているステージの作りが見ていて楽しくて、気づくと上にバス停と待ちの青い椅子が並んでいた。

下の階には電車が扉を開けて待っていて、セットとして見応えがある。

これまでの公演では椅子に座っているようだったけど、今回の横浜公演では上にいるメンバー4名?と下でわちゃわちゃ遊ぶシニュとギョンミンがいた。

 

トークで一旦クールダウンからの、熱の上げ方が自然で、言葉で盛り上げようとするというよりも、ダンスで勢いも熱も上げていく。

後半とも言える辺りに差し込むダンスなのかと思うハードさ。

序盤でも、ヘッドセットマイクに入る曲終わりの息の荒さからわかる。

 

ヨンジェがハンドマイクを主にしていたことで、歌声を一層クリアに聴けたことは贅沢な時間になった。

ダンスをセーブする方が難しそうななかで、立っていても座っていても出来る振り付けをしっかりと魅せるヨンジェのプロフェッショナルに心掴まれた。

ハプニングは無い方がいいけれど、「Last Festival」でジフンのマイクが不調でハンドマイクになった時には、ヘッドセット前提のダンスをしながらハンドマイクで歌いきるジフンの熱量に聴き入った。

 

「Now Playing」の伸びをするような、“mm”を表情ありで聴けたのも念願。

以前にカバーでTWSが「Uptown Girl」を歌うのを見た時、わかる!とテンションが上がった。

曲調はまた別物かもしれないけど、これからまたスウィングなジャズだったり、儚げなバラードだったり、いろんな曲調を聴けそうだとワクワクしたのが、「Now Playing」の空気感だった。


さらに「Countdown!」の歓声が凄かった。

聴きたかった気持ちは私も。ファンミーティングの時はリリース前で、ついに聴けたことが喜びだった。

曲の魅力にプラス、韓国歌番組での賞をすべて受賞した曲という思い入れがある42もいるのだろうと感じた。

曲の始まり、ヨンジェさんの後ろ姿。後頭部が映っただけで歓声が上がって、振り向いたその笑顔にさらに会場はテンションを上げた。

 

見晴らしは良いけれど、近いと言うには少し距離がある席。

だからはっきりと「レベル3!レベル5!」と呼びかけてくれるのはやっぱり嬉しいことだった。
どの曲の演出だったか、レベル5の高さまで飛んできたシャボン玉が可愛くて、うれしくて。

ああ届いているなあ同じ空間にいるなあと思いながら、手を少しのばして触れた。

 

Kアリーナは低音ドゥンドゥンがすんごくって、クラブに来たかな、もしくは4Dの映画館に来たかなと錯覚した。

心臓に響くどころか全身。椅子ごと振動している気がする。

この会場で「GO BACK」は音響として活きる。


“シージャッ”で始まる楽しさを42にも経験させてくれるのは嬉しかった。

サビをずっとタイトル通りに「GO BACK」だと思っていて、前日に歌詞は“コベッ(告白)”だと理解したおかげで、曲の味わいが深まった。

台詞パートがあり、最初はシニュ。次にジフン。

シニュ、ドフンに“よしよし”と“おいで”ほかにも得意技を次々と先に取られて封印されたからか、自己紹介の時も台詞パートでも、「僕と結婚する?」とプロポーズ一択になったのは楽しかった。

自己紹介の時のドフン、イタズラっぽく笑っていたなあ。

 

 

本編が終わり、ステージは暗くなる。

華やいで賑わっていた時間の終わりを悟るようで寂しくなりながら、それでもまだライブを終わりたくはない。

 

上層階にいると、声が下へ降っていく感覚で、メンバーにはどう聞こえただろうと知りたくなった。特にあの合唱は。

特にレベル5は歌に合わせたチャント(合いの手)が届く前に掻き消えているのではと心細くなる奥行きゆえに、TWSコールを揃えるのも難関ではあった。

それでも、ペンライトピックアップ映しの後に、スクリーンに“「はじめまして」をみんなで歌ってください”と表示された時の盛り上がりは一体で、これがしたかった!を叶えてくれた。

ボーイネクストドアの「今日だけ I LOVE YOU」の韓国公演の合唱の凄さに感動していたゆえ、ここで本気を出さないでどこで発散するんだと両サイドへの恥ずかしさを前方へ投げ捨てて歌った。

久々だった。あんなに声を張ったの。カラオケでもあんなに本気で声を出せたことがない。

嬉しいことにレベル5も歌声が重なっているのが分かって、しかも右側からチャントを担当をしてくれる声が聞こえて、自然とパート分けができた。

主メロを全力で歌って、シニュのラップパートに初挑戦して、最後の「はじめまして」が揃った時のあの感覚は、青春だったと思う。

 

アンコールを歌った後、
名残惜しそうにするジフンさんに勇気をもらった42が「アンコール!!」を繰り返して、ドフンも煽る。円陣になって作戦会議をする。

アンコールにくる「hey! hey!」は間違いなく楽しい。“We don't stop!”の掛け声にたぎるものがある。

まだいける…?の探りと遠慮がちな42たちを、再度イタズラっぽく煽るメンバーによって、でも時間が決まってますよね…?と言いつつも円陣で作戦会議。

「アンコール!」から、TWSのリードで「ハンボンド!!(もう一回)」に変わって、「TWS!!」コールになったのが楽しかった。

そして流れたのは「plot twist」

たぶんギョンミンは韓国語歌詞を歌ったけど、次のヨンジェ?から日本語歌詞にしていた。

ヨンジェが、ダブル?アンコールでの「plot twist」は少し踊っていた。あの床座りをした瞬間、歓声が上がっていた。あぐらポーズまで。

どうか無理はしないでほしいけど、全体の構成は我慢する部分は変わらず我慢していたように見えたので、踊りたくなったという気持ちと、少しそうできるくらいにはなっているということに嬉しくなった。

 

“また あしたね”の歌詞で曲が終わり、本当のラスト。

幕が降りる前も、「また あしたね」で締め括られた。

 

終盤での挨拶で、ジフンがハンジンの次の挨拶になっていて、見切れてカメラに映っていたのだけど、

泣きそう?にも見えたし、挨拶を間違いなくしたいという緊張にも見えた。深く息を吐いた様子からもそう思った。

それほど伝えたいと思っていること、真剣に話そうとしていること、それがまずうれしい。

そして話してくれていることも、ちゃんとわかる。伝わっているよと伝えたい。


シニュの最後の挨拶で、“ステージをしながら、42と一緒に楽しんでいたら、今日は本当にしあわせな1日になりました”というような言葉を話していて、心に残った。

しあわせでしたか?と聞いて、「いつもしあわせでいてください」と続けて静かに話したのも。

その静かな穏やかさが心地良い。

近くないところから眺めたとしても、あなたの輝きは眩しい。

 

ファンミーティングで見たカバー曲のパフォーマンスもすごく好きだけど、今回のファーストライブのセットリストは、TWSの曲で組むことができるまでに増えた。

駆けてきた道のりが一曲ごとに確かに見えた。

そのセットリストを持って、日本でライブをしてくれて嬉しかった。

あまりにハードなスケジュールに胸痛んだけれど、だからこその願いとして、せめてライブの時間の中では、

私たちが楽しいのと同じように、TWSにとっても楽しい時間になってほしい。

 

そう思いながら、TWSを、TWSの歌を好きな自分の感覚は上手く言えないけど、いつにも増して客観的なつもりで、

飛び込むのではなくて、ほど良いを探して、自分軸のままどんな好きの形を作れるだろうと考えている。

飛んできてくれたシャボン玉を大切にするみたいに。

 

この夏、

私にはこの時間があってくれて良かった。

 

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