中崎町の古着屋さん。そして渋谷すばるさんペコジャニラストの日

 

午前と午後で、散歩に出る方向を変えるだけでこんなに違う街の魅力を感じることができる。

電車に乗らず、自分の足で歩いて行ける楽しさは、自分で道を進んでいる実感になるし、初めましての景色がどんどん広がる。

天満も中崎町も居心地のいいところだった。

 

「やすとものどこいこ!?」を見ながら部屋でひと休みして、好きなテレビを見終わったらもう一度出掛ける。好きな街に住めるってこんな感じなんだと贅沢さを噛み締めた。

堀江の古着屋さん巡りもしたかったけど、中崎町にも古着屋さんがいろいろあると知って、まずはこの町をくまなく歩くことに。

目当てはボーリングシャツか、肌触りが良くて涼しいテロテロシャツ。

ボーリングシャツに膝下丈のフレアスカートなんかを合わせて、とことんアメリカンテイストに着たりしてみたい。それでポニーテールができたら最高なのだけど。

 

行きたかったのは「JAM」という名前の古着屋さん。

堀江にはこのお店の本店があって、堀江の方は渋谷すばるさんと安田章大さんがエイトブンノニでロケに行った場所。

 

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ピンクの壁がインパクト大で、レディースウェア専門。古着屋さんとしては広い店内で、品揃えは豊富だった。入り口のドアがオープンになっていて、入りやすい雰囲気なのがよかった。

 

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ボーリングシャツは1着見つけられたけど、色、背中のデザイン、どちらももうひと息。襟のコンパクトなシャツだと色も柄もいくつか並んでいて、その中からパープルにホワイトとイエローの花柄のシャツが目に止まった。

アロハでもボーリングシャツでも、派手すぎない可愛らしさのある柄を見つけ出すのが楽しい。パープルのシャツは手触りがサラサラで、買おうかどうしようか迷いながらも手放すのが惜しい。

大阪で服を買うこともしたいことのひとつだったから、せっかくなら店員さんのアドバイスがほしいと思っていると、「そのシャツ涼しくていいですよね」と店員さんが話しかけてくれた。たわいないおしゃべりだけど、服を選んで、関東では梅雨が明けたんですよねと季節の話をして、こういうことを多分ずっと覚えているんだろうなと思った。

 

シャツは1着で4,000円だった。手触りが最高にいいし、まあ気に入ったデザインだから、買わずに帰って後悔しないようにと購入を決めてレジに向かう。

レジの近くにはステッカーが4種類、きちんと並べて置いてあった。そのステッカーが可愛くて、いいなーもらえるのかなーとじっと見ていたら、そこから1枚を服と一緒に入れてもらえて、やった!と内心喜んだ。

 

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店内には、服が好きなんだろうなとわかる女の子が多くいて、ショップバッグもアメリカンポップな感じで可愛かった。

 

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ほかにも古着屋さんを見かけて、入ってみたり窓の外から眺めたりした。

入れる古着屋さんと、近寄りがたい古着屋さんがあって、どんなに中が気になっても何となく近寄れない雰囲気のお店もあった。

 

沢山歩いたし、帰りにカフェに寄ろうと思ったら満席で、それなら仕方ないかとローソンでアイスカフェラテを買って帰った。

前の日に京都で買ってきた練り切りの和菓子と一緒に、アイスカフェラテ。初めて食べる練り切りは思っていたより甘くはなくて、白あんは苦手意識があったけど、これなら美味しく食べられた。

いつかちゃんと、お抹茶と一緒に楊枝で切って練り切りを食べたい。おまんじゅうみたいに手づかみで食べるんじゃなくて。

 

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古着屋さんで買ってきたシャツを、私は意気揚々と洗濯機に入れた。

洗濯が終わったシャツを干していると、うっすら嫌な予感が。タグを見ると、シルク100%と書かれていた。

…やったな……

ひとり心の中で大失態に気づき、当たりどころのない後悔。乾いたら無かったことにならないだろうか…と願い、とりあえず自分のしたことは忘れることにした。

シャツは結局、元のツルツルさを取り戻すまでにはならなかったものの、縮むこともなく着られる状態で助かった。古着に慣れていない人あるあるのようなことをしでかしたのだった。

 

 

そしてこの日の夜は、「ペコジャニ!」の渋谷すばるさんの出演ラストの日だった。

見るのみなのに、放送直前は落ち着かなくて、始まってからも渋谷すばるさんのコーナーの前に何を取り上げていたか、何の料理だったか、記憶がすっかり無い。

ひたすら、渋谷すばるさんの表情と、言葉と、空気感から伝わることを見逃すまいと見つめた。

照れくさそうに人見知りの空気を滲ませながら、X JAPANのToshiさんと向かい合って話す渋谷すばるさんも、別室でそれを見ている村上信五さんと横山裕さんの表情も、言葉で形容できないその時そこにあるもの。

こんなに名残惜しいのは大好きだからで、それは嫌いで別れ別れになるよりもすごいことだとわかるから、別れの時に見える、愛されてきた輪郭を目の当たりにしている気がした。