これぞ関ジャニ∞の18祭。天井知らずの景色【前編】

 

“好きやねん大阪!”そう叫びたい気分になった。

ライブの最後、「ああ終わっちゃう…いややなぁ」と言った横山裕さんのことが忘れられない。

 

関ジャニ∞ライブ18祭

2022年7月16日(土)17日(日)

神奈川 日産スタジアム 18時開演

2022年7月23日(土)24日(日)

大阪 ヤンマースタジアム長居 17時30分開演

 

日産スタジアムの17日に参加した。

夏場の野外。大人数のスタジアム。体力のなさを含めて心配事が多かったものの、ちゃんと生きて帰ることができた。

暑さ対策については、別で記録に残そうと思う。

 

駅から人の流れに従って歩いて行くと見えた特大のスタジアム。

コンクリートジャングルだ…と圧倒される。

日産スタジアムは広い。とにかく広い。1度だけ来たことのある記憶から、席に戻るのに迷子になって、もう戻れないんだ…と思ったほどの席数と景色の区別がつかないことは覚えていた。

入り口でチケットを発券して、ようやく席がわかる。

スタンド席のWだった。中に入ると、席。席。席。

スタンド下段のステージほぼ真横の位置。座席の横幅がキュッとしている印象で、立っているとなおのことお隣さんとの間隔を読みつつ、相手が前めな時は後ろ重心で体勢を取ったりした。

音は思っていたよりもずっとクリアにしっかり聞こえて、時差は基本ない位置だった。

 

開演前のアナウンスをするお姉さんの声が明るく弾んでいて、ここ最近の人間味を増した声色とキャラクターが楽しい。

これが野外か…と屋根のない吹き抜ける空を見上げて、気づけば埋まっている座席に息を呑んでいると、時計は18時。

 

始まる。

オープニング映像から幕開けた関ジャニ∞の18祭。

日産スタジアムに集って準備を始めるメンバー。花火の大筒に玉を入れて、くちびるくんシールをペタンと貼ったら完璧。

映像で着ている着物が揃いなのが最高だと思った。赤でギラギラ。

あえてのメンバーカラーではなく、一張羅(いっちょうら)が揃っていることでの団結が見えた。

 

登場はどこから?

天井から!!正確には、ステージ上部から。

横から見ていたから、どこ?そこ?!と二重の驚きがあった。そしてここで、ギランギランのメンバーカラー衣装を身にまとう。そういうとこ大好きだ。

 

初っ端から、関ジャニ∞のライブだ!とホームの感覚があるセットリスト。

任せてくださいの心意気でペンライトを手に片手で踊る。楽しい。この感覚。

花道を作らずにアリーナの客席を増やして、大型の上下可動の無限大∞型ムービングステージと人力で押していくトロッコ(2種)の2パターンが見える形での移動で、センターステージは円形で上下可能。水柱のキャノン砲可能。

真横の席でも、超高画質スクリーンが設置されていることで、状況も表情もよく見られた。

スクリーンごとに映されているメンバーが違っていたりして、自分なりのベストスイッチングが選べる楽しさがあった。

見切れるサイド席にもスタンド上にも配慮された、あのスクリーンはすごく良い。満足度を大きく変える大切なセットだった。

 

関ジャニ∞の楽しさに一気に引き込まれていると映像に移って、「アラフェス」への敬意を表しつつオマージュ?の「ハチフェス」コーナーへ。

それを見て、そうだ18祭だ。他のジャニーズグループの曲カバーに、エイターからの投票で決まる観たい聴きたいダンス曲レア曲、サプライズとなんでもありのてんこ盛りな18祭だったと思い出した。

着替えて登場の関ジャニ∞

ピンクのキラキラ衣装、そのポーズ。さては。

もっとあんな恋がしたくて こんなはずじゃなくて

マイクを握るのは大倉忠義さん。きゅるきゅるの空気感、頬に当てた人差し指。

初心LOVE」!!なにわ男子の「初心LOVE」を早速!!

やるからにはちゃんとの心意気が良かった。大倉忠義さんは流石のダンスコピーで、横山裕さんもニュアンスを忠実に表していておおーとなった。

 

からの「マスカラSixTONES、「D.D.SnowMan、「AnniversaryKinKi Kids、「Sexy Zone」から横山裕さんが“セクシーローズ…”を本気で。

Real faceKAT-TUN、「ファンタスティポトラジ・ハイジ、「キミアトラクションHey! Say! JUMP、「スシ食いねェ!」シブがき隊、「Hey Hey おおきに毎度ありSMAP、「A・RA・SHI」嵐、「シンデレラガール」King & Prince、「ええじゃないかジャニーズWEST

やりたい放題。でもどれもこれも、観にきた人を楽しませたい精神が原動力。

 

「マスカラ」「D.D.」の流れがきた時は、かっこいいを徹底的に持っていきますね…!と選曲の傾向がおもしろかった。

それええなあ!貸してや!と持っていくガキ大将感。

17日公演の「D.D.」の最後の振りで、大倉さんに丸山さんが振りを間違えて軽めの体当たりをして「ダンス覚えて?!」と言われてプンスカの表情のみで対抗する丸山さん。

間に入った安田さんが「マイク使って怒って!」までのケンカコントが出来上がりすぎて、ハプニングなのか通常通りなのかわからない緩さも面白い。

 

「Anniversary」だ…!!とわかった時の感動と、右ステージに丸山隆平さん、左ステージに安田章大さんだ!!と気づいた時の喜び。

KinKi Kidsを山田が歌うは鬼に金棒と並ぶ慣用句だと思っている。

(山田とは、丸山隆平さんと安田章大さん二人の愛称)

これまでも「愛のかたまり」をリサイタルで歌って、会場をたいへん動揺させた過去がある。

とびきりロマンチックな選曲じゃないの…!と思っていたら、スクリーンにしたためられるお互いへの感謝と愛の言葉。「Anniversary」を歌う山田!ロマンチックに浸りたいが浸らせてくれない山田!

これはどっち?縦書きでそのフォントはどっち?なんとも言えない気持ちにさせるのが上手い。

実際にKinKi Kids 25周年の年に「Anniversary」を選んだのも素敵だった。

 

そこからの説明は難しい。

プレゼントボックスから桃太郎のように出てくる横山裕さん。

“君がNo.1”が可愛いところなのに横山さんから「俺がNo.1」になり、ふざけ始める関ジャニ∞

「スシ食いねェ!」でお寿司屋さんのカウンターがステージに登場。

お寿司をおもむろに食べだす丸山さん。大将は大倉さん。歌詞に合わせて食べる食べる。お口いっぱい。

カウンター横から映している定点カメラの映像がサイドスクリーンで見られる。

あと一貫がなかなか入らない。丸ちゃんお寿司でお腹いっぱい。もふもふしたまま大将の大倉さんに「大将、ハウマッチ?」「百万円」

次の曲でもお腹をさすさすしていた。

 

関西ジャニーズJr.の子たちが隠す後ろでファサッと衣装を脱いだ関ジャニ∞が見えて、透け透け衣装だった時のやりよった感。すっごい楽しかった。

歌うのはもちろん「A・RA・SHI」

歌うというより、語るかもしれない。まさか村上信五さんの語りラップを聞く日がくるとは。なぜか染み入る関西弁バリバリの言葉。“まだまだ世界は終わらない”の“まだまだ”に感情が込められていて、人差し指を振る仕草が若干の金八先生

癖は強くても、櫻井翔さんの書いた詞は今の状況に重なって心に響いて、村上信五さんが笑いと一緒に本気で込めた思いも届いた。

本家の嵐のMVがスクリーンに大きく映っていて、スローテンポのところではリリース当時の嵐の写真が映る。日産スタジアムに嵐が映っていた。

 

大倉さんが松本潤さんに許可取りしたのかなあと想像したりする。

エイターはもちろんジャニーズを好きでいる人、初めて来た人、誰も彼もを驚きと嬉しさと時に笑いで心がほぐされていく。

息つく暇なくこんなに立て続けにパフォーマンスするのも、自分たちのグループではないダンスを覚えるのも相当だと思う。

 

 

続いてはJr.コーナー。

手拍子で前傾姿勢の「Can't Stop

関西ジャニーズJr.の士気がメラメラ燃える炎のように伝わる歌で、作詞作曲は大倉忠義さんと安田章大さん。

文字通り赤くギラついた衣装と、膝に肘を置いて手拍子をする姿。そこにいたのはAぇ! group(ええぐるーぷ)大きく映った時の衝撃波が凄かった。

空気が明らかに変わった。あれを体感したAぇ! groupとても強いのではと思う。

Lil かんさい(りとるかんかさい)AmBitious(アンビシャス)Boys be(ボーイズビー)が並んだ群舞の圧は強力で、ある種の威嚇のようですらあった。

 

関ジャニ∞がステージへ再び現れると、関ジャニ∞の夏曲セットリストが続く。

罪と夏」を夏のライブで聴く楽しさ。

“マジだぜ?”がしっかりハートに刺さる。

村上さんの誘導に習ってペンライトを振るのが、スタジアム規模ともなると尚更楽しかった。

クラゲ」の“たりらりら”や、「オモイダマ」でゆっくり振るペンライト。

 

 

その後、MCがあるものの、普段通りの関ジャニ∞のライブを思うと物凄く短縮してある。

1個目の話題から派生してさらに派生して、どこから来たっけ?とならない簡潔さがむしろ新鮮だった。

とにかく歌えるだけの歌を。観せられるだけのパフォーマンスを。

あとはスタジアムの利用可能時間を厳守せねばならぬという明確な定時の下で、3時間のライブ。

リハーサル時間も込みで会場を借りていると考えると、タイムリミットで焦るとしたら開演を前倒しに…と想像してみて初めて、

後ろがギリギリになるとしても、夏の開催になる野外ライブで少しでも日差しが弱まり気温が下がる時間からの開始を考えたのではと感じられた。

開演を早めれば入場も2時間は見積もって早まる。そうすると最も日差しの強い14時ごろになってしまう。

アリーナでも3時間の枠でのライブ作りが染みついてしまってと話していた大倉さんだから、短くするのはなかなか大変な葛藤だったのだろうと推測した。

 

 

「ハチフェス」映像に戻り、今度はエイターから募った『ダンス曲ランキング』と『レア曲ランキング』の発表。

ダンス曲1位は「マーメイド

村上信五さんの見所が沢山あるこの曲。

艶のある歌声も、中央に立ち踊るダンスも、何年も前のライブDVDから飛び出してついに直接観ることができた。

 

レア曲1位は「アネモネ

流石の1位でコアな曲がトップに咲いた。

 

次にきたのが、エイトレンジャー。

あのワクワクはどこから来るのだろう。

エイトレンジャーのテーマ曲が大好きで、空で歌えるほどの愛着がある。関ジャニ∞を教えてくれた人が口頭で歌詞を言ってくれて、そのシュールさが笑いのツボにハマったことが関ジャニ∞にますます引き込まれるきっかけだった。

見ろよ俺の姿 だけど子供が逃げる

なんで逃げる? なんて早い

笑いが止まらない

“地球を守るため 公園のゴミを持ち帰る”甲斐甲斐しさがあるのに、それを見た子供に逃げられる哀愁。

しかも素早く逃げられている。

からの“笑いが止まらない”が面白こわくていい。

 

ゆるーいレンジャーポーズから対比して、

スローでヘルメットの黒いシールド部分を下ろしていく様がかっこよかった。

そして“エイトレンジャー”と書かれた横に長く太い幕をふあーっと引っ張ってくるJr.の子。

巻き取られるようにハケていくメンバーが見えた。


そしてすぐさまエイトレンジャーで出てくるのだけど、マスク下ろしたままということは影武者?としっかり怪しむも、スクリーンで見るとどう見ても本人。

似すぎているの?本人なの?さっきが影武者??最後まで判別できなかった。

あれは一体…と翌日も考えて、謎は解けた。金田一の気分。

 

 

エイトレンジャー直後の暗転からの、キャンジャニのときめき!!!会えた!!

水色のセーラー服。プリーツスカート。特に安子が特徴的なその決めポーズ。

女子アイドルとしてのキャンジャニちゃんの時のペンライトの正解ってと瞬時に考えて、ブルーだな!と変えてから会場を見渡すと、ブルー率は高かった。

 

キャンジャニ”とは、スマホゲーム“キャンディソーダ”から派生したCM限定の借りの姿で、関ジャニ∞が女子アイドルを演じた際の呼び名。

CM限定のはずが、まさかのシングルリリースを果たし、MVまで制作された。

なぜかって、可愛いから。とてつもない可愛さと絶妙な可愛さとが合わさって、当時数多くのファンの心をさらった。

CMを捕獲したくて、CMを録るために番組を録画して網を張り続けた懐かしき時代。ここで流れた!と情報をキャッチしては追いかけた。

 

倉子センターに感慨深く、乃木坂みが増す…と思った。

二つ結びのリボンがひらひら薄ピンク?で、キュートさが増していた。

各々の自己紹介の癖の強さは相変わらず。横子の美しさに会場が見惚れるのも相変わらず。

丸子が顔も雰囲気も作ってから話そうとするのに茶々を入れる倉子。ほんとブスね!が復活していて、丸子ー!可愛いよ丸子ー!と声援を贈りたい気持ちと、二人の小競り合いだーと嬉しくなる気持ち。

持ち歌「CANDY MY LOVE」を歌う時に噴水の演出があるのも、ライブに初お目見えだった「関ジャニ∞の元気が出るLIVE‼︎」当時と同じで感無量。

関ジャニ∞からのアンサーソング的な位置で「夏の恋人」という曲もある。作詞は丸山隆平さん。

 

その後に映像へと進む流れもそのままで、楽屋トーク関ジャニ∞兄さん呼びが健在なのも嬉しかった。

関ジャニ∞兄さんのパフォーマンスが始まるわ」から、バンドセクションへと移っていく。

 

 

【後編へ続く】