壊れた私の直し方

 

壊れたなぁとわかる時がたまにくる。

わかるうちはまだマシかなと思っている。

 

チケットを取ることも、先の予定を入れることも躊躇うようになって、元気の湧くようなことからどんどん自分で遠のいていく。

上手く眠れないから、休みなら徹底的に寝る。

おおいいさ好きなだけ寝るがいいと、太っ腹スイッチで大いに許した。

 

横でいることに満足したら、晴れている空ならなんてことのない目的をつくって散歩をすると、ちょっとは何かした一日になった気がしてくる。

バランスの取れた食事は大事。だけど、気が向かないならクッキーでもいい。ヨーグルトでもいい。

温かい飲み物を飲みたくなったら、ケトルでお湯を沸かして何回でも飲んでいい。

 

映画か何か観たいのに、ぐるぐると作品を決められない時は、「パンとスープとネコ日和」や「マザーウォーター」を再生する。

眠たくなったら眠ればよし。

 

ホラーは無理なのに、夢がとんだ悪夢だったりすることが続いた。

なのにドラマ「ミステリと言う勿れ」を何度も見る。

“こういう時は大丈夫ですか?って聞かないほうがいいんですよね、どうかしましたか?”と聞いた整さんに、それだなあ自分もそうしようと思った。

ミステリー小説は読もうと選んだことが無かったのに、映画として観てからずっと心に残り続ける三色問題のこと、石神さんのことを知りたくて「容疑者Xの献身」を買って読み始めた。

初めて買う東野圭吾さんの本になった。

 

限界だと言っているのに伝わらなかったり、ぱっと見の挨拶で元気そうね!と言われることが当たり前のようにある。

人は見たいように人の状態を見るなあと思った。

打たれた言葉のボールが痛くても、ラケットを振るのが遅いから、話題が先に過ぎ去ってしまう。

でもこの間、ようやく。ようやく、掘り返すようで悪いなと思いながらそれでも、痛かったんですと言うことができた。

できただけ。気分の晴れるようなものではない。

 

いつもなら楽しめているものが上手くキャッチできない時は、もうそれでいいかなと思う。

摂取できる時にお腹は空くだろう。

この曲を聴いてる時は大丈夫になれるなあと実感する曲があってよかった。

PrizmaXの「Lonely summer days」を何度でも聴く。寝る前にはMVを見る。いい。とてもいい。

 

いつもならあれが出来ているのにとか、相手に合わせてこの予定をこなせているのにとか、

出来ていないことはまあある。

でもいい。なだめて、おさめて、自分という人体を保っていることがはちゃめちゃに凄いということにしておく。

直し方と言ったって、修理完了!みたいなものではないけど、うわ嬉しい!と感じる瞬間がまだあるから。そんな中で過ごしている。