美 少年「Cosmic Melody」 - 広がる宇宙から星は音符へと姿を変えて

 

2020年に行われた、ジャニーズJr.の配信ライブを見ていた時も、イントロが聞こえておおー!となったのはこの曲だった。

 

美 少年

Cosmic Melody

作詞:イワツボコーダイさん / Komei Kobayashiさん

作曲:Wolf Junkさん

 

特に印象に残ったパフォーマンスは、「ザ少年倶楽部」2018年1月12日放送の「Cosmic Melody」

小鹿のバンビがいる…と思った。

キュートフェイスで一際小柄で、おぼこくも懸命にダンスでついていこうとする姿に衝撃を受けた。

彼を見て記憶に蘇ったのは、かつての錦戸亮さん。歳よりも幼く見られて複雑そうな苦笑いをしていた映像を思い出した。

名前は金指一世さんだと分かった。曲と振りを渡されたばかりだったのか、この頃はまだ振りがうろ覚えな感じで、おずおずと踊る様子に目が離せなかった。

それから少し経ち、MステでのJr.出演でも見つけて、段々と凛々しくなっていることに気づいて再度驚いた。

今はもうバンビと呼ぶのは恐れ多いほどの成長。

ウインクがをバッチバチに飛ばす青年になっていた。3年ほどしか経っていないのに、成長で人の表情はこんなに変わるんだと驚きだった。

 

曲のイントロの駆け上がっていくメロディーと、“Wow”でギアが掛かっていく感覚。

ダンスの構成のおもしろさが視覚的にも楽しくて、“ミラーボール回して”で屈んでくるくると回る金指一世さんを見た時に、えっかわいいと釘付けだった。

曲のタイトルからは宇宙感溢れる曲調なのかなとイメージしていて、確かに歌詞や音から空をイメージする要素もあるものの、機械音的なもので無機質になることはなく暖かみがある。

 

輝く星たちが 音符へと変わってゆく 

はじまりのこのフレーズが好きで、星は星のままでも綺麗だけど、くるんとカラフルで丸い音符に変わって届く音として降りてきてくれる感じがした。

The Paty 踊れ 光を胸に 彗星をなびかせ 

サビのこの歌詞にも、星という概念を持ちつつアイドルであることを定義しているような気がして、聴くほどに引き込まれるものがある。

 

音楽、テーマ、ダンスとさらに、歌声で表現する音遊びのユニークさに惹きつけられている。

サビの“Cosmic Melody”の“ディー”を、ダンスのバウンドする動きと合わせて“ディーイーイーイー”と伸ばしたり、“見上げてゆく”の“く”も、“くーうーうーうー”と声でスクラッチするところ。

機械を使って付けることも出来るけど、声のエフェクトをあえて自分でその場で付けるパフォーマンスが好きで、その究極形はOfficial髭男dismの藤原聡さんだと思っている。喉からエフェクター

 

曲の中盤、マーチングバンドみたいに刻まれるドラムスティックのリズムが高揚感を煽って、そこから畳み掛けて

目の前の今日はもう二度とは来ない 現実の先へ We can make it

とほぼ一息でつづく。

ここのリズム感も好きで、歌詞に視点を置くと、メッセージとしてもずっしりくるのも魅力。

 

メンバーが揃って向かい合わせに円になって、指を差し合う振り付けも印象的で、

「ザ少年倶楽部」の時の顔を見合わせる構図に、あの時の美 少年としての気合いを感じて胸が熱くなった。

 

初めて「Cosmic Melody」を聴いた時、この曲は彼らのために大切に作られたものなんだなと伝わってきた。

未来に期待を待ちつづけるのは容易ではなく、だから、ワクワクしている瞬間の『この感じ』をメロディーで表すことのできる音楽は楽しい。

さらに大人びていった、美 少年が歌う「Cosmic Melody」も聴いてみたくなった。