1月29日を待ちに待っていた。
映画「花束みたいな恋をした」が公開される日だから。
*本編見ていないのでネタバレ無いです。公開がうれしすぎて荒ぶっているひとの文章です。
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」を書いた坂元裕二さんが、再び恋の話を書く。しかも映画の脚本として。
この知らせは、坂元裕二さんが恋の話を書くということ、映画という空間で表現されるお話を観られること。
綺麗なリボンでラッピングされた、いくつものプレゼント箱を抱えきれないくらい受け取っている感覚だった。
まさか坂元裕二さんと有村架純さんの、書いて、演じる関係性をまた見られるなんて。
“音ちゃん”を生み出して、これがベストだ…となってもいいのに、まだ見ぬ有村架純さんを書きたいと関心を向け続けていることがわかって、一視聴者なのに嬉しかった。
「問題のあるレストラン」で菅田将暉さんへの役を書いたけど、そのお芝居のニュアンスも素晴らしかったけど、書き足りない気持ちがあったと今回の映画の雑誌インタビューで坂元裕二さんは答えられていて、
菅田将暉さんの方からも、授賞式で坂元裕二さんと一緒になった際に「ラブストーリーがやりたいです」と話したことが語られていた。
坂元裕二さんの書く、菅田将暉さんへのストーリーも観てみたかった。
監督の土井裕泰さんは、最近の作品では映画「罪の声」
ドラマ「カルテット」の監督でもあると知った時には、うれしさでうずくまりたくなった。
だから、大好きと大好きが合わさったこの作品は、出来上がる前から。撮り始める前から、特別になっていった。
製作決定をTwitterで知ったのは、多分、2019年の冬ごろ。
SNSをしていなければ、映画の製作決定から知るなんてこと、無かったかもしれない。
最初に開かれた公式サイトは、シンプルなものだった。
夜景のような、朝焼けにも見えるような、丸くフォーカスがぼやけた景色の写真。その下に静かなフォントで
二人のお名前がそこに表記されていて。
そして“花束みたいな恋をした”という映画タイトル。
情報は、それだけ。
公式サイトが出来た時は、撮影開始もまだで、それからエキストラ登録の募集が開始された。
1月12日に撮影が開始してから、日々更新される撮影レポートが楽しみになった。
3ヶ月くらい撮影するのかな?と思っていたら、撮影期間は短かったのが意外だった。
フライヤーを映画館で見つけた瞬間、内心でうわあ…!とテンションが上がって、
第一弾の抽象的な絵画のような絵。
第二弾の二人の写真が入ったデザインのもの。
どちらも宝物になった。
抽象画のようなポスターがメインデザインになったら、映画の雰囲気は少しイメージしていたものとは変わってくるのかもと思っていたけど、第二弾のデザインや予告を見てほっとしたところもあった。
クランクアップは2020年の2月25日。
これから編集作業に入るのかーと思うと、待ち遠しくて仕方なかった。
“来冬 全国公開”という文字に、勘違いをして年末の公開かと思っていたから、2021年の2月と知ってますます、時間が早く進むよう願った。
それがついに、明日には。
有村架純さんが演じる「絹」
菅田将暉さんが演じる「麦」
明大前で出会う二人の、21歳から26歳までの恋をした5年間の時間の話。
タイトルの「花束みたいな恋をした」
はじめに聞いた時、ちょっと甘さが濃いのでは…と勝手に思って、だけど「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」のように長めのタイトルだったことが、うれしかったりした。
映画公開に合わせて企画された、衣装展示や、パネル展示のイベント、初日舞台挨拶。
ほんとはすごくすごく行きたかったけど、完成した映画を観に行くことを最優先の目的にするからには、我慢することにした。
何でもない状況だったら、スタンプラリーみたいに全部楽しみ尽くしたい勢いはあった。
試写会が奇跡的に当選していたのに、宣言を受けて中止になってしまったのは悲しかった。それでも、初日があることには変わりないし、映画は完成していて逃げない。
距離を移動できない状況を加味して、舞台挨拶の中継劇場をとても沢山設けてくれたことに、感謝している。
明日は、パンフレットを買う。グッズも買う。
ポップコーンは食べられないけど、スクリーンの中の二人の表情をひとつひとつ目に焼きつける。
観る前からもう、どれもこれも順に追いかけていくことのできた時間が楽しかった。
まだ「花束みたいな恋をした」の公開はこれからだけど、どんなお話か、どんな映画かまだわからないからこそ、好きになれる映画かなとドキドキもするけど、
なんか特別になる気がしてる。