とびきりの夏。なにわ男子の魅せたライブステージ

 

聴きたい!を満足させるオープニング。これ聴けるの?!と驚かせるサプライズ。トークに企画に、後半の畳み掛け。

なにわ男子のライブとして、構成完璧。楽しさ弾けて100%のライブだった。

 

なにわ男子 ライブ

Shall we #ZERO DISTANCE DATE?

会場 松竹座

2020年8月18日(火曜日)14:00公演

19日(水曜日)10:00公演 14:00公演

計3公演を、生配信。

18日の公演と、19日の14:00公演を見た。

 

オープニング映像が始まると、“去年のライブ、楽しかったなぁ…”とカメラロールを去年の今頃にして写真を見ている様子が。身に覚えがありすぎて、どきっとする。

映るスマホに届いた、なにわ男子からのメッセージ。

次々切り替わるスマホ画面には、なにわ男子との思い出を振り返っているような写真の数々。長尾謙杜さんのリアリティーが半端ではなかった。

原宿や井の頭公園、浅草などでデートをしている距離感の写真。東京の観光名所ばかりだったのは、3月に開催するはずだった両国国技館でのライブ演出のためだったのかなと思うと、切なさもあるけれど、この映像が日の目を見る場所があってよかった。

さらにメッセージの通知が入り、開くと

“いつも応援ありがとう!”

“今日は君に笑顔を届けられますように。”

 

 

映されたステージ。

シルエットが見えて、聴こえてきたメロディーは

ダイヤモンドスマイル

胸が高鳴る。何度聴いても輝きは色あせずに、光はますます強くなる。

ブルーとホワイトの衣装ではなく、イエローをベースにした衣装に新鮮さを感じながら、待ち続けたなにわ男子のライブをようやく見られるうれしさを噛みしめた。

1公演目では顔のアップで映されていた、“甘い運命感じて”のパートが、3公演目では引きのカメラになっていて、全体のダンスが見えるようになっていたのが嬉しかった。

 

一番最初に「ダイヤモンドスマイル」を置く潔さにも見入ったけれど、次に「なにわLucky Boy!!」を持ってきた、出し惜しみしない思いきりの良さにも驚く。

 

アオハル -With U With Me-

道枝駿佑さんの声からはじまる、青春の物語。

“必要な力なら 全て求めよう”という歌詞が今回は特に心に残って、すべてを自分の力にと言うよりも、足りない力は手助けしてほしいと求めることを意味するのかなと思った。

爽やかで晴れやかなのに、ぐーっと切なさも込み上げてくるメロディー。

 

僕空〜足跡のない未来〜

大橋和也さんの弾ける笑顔が、どんな曇り空も快晴に変える。

太陽の塔が今日も背に見える気がして、この曲をなにわの日にあの場所で歌えたことは特別だったのだと改めて感じた。

 

 

序盤のここまでの構成を見ても、すでに盛り沢山なセットリスト。

ここまでの曲どれも、なにわ男子のオリジナル曲。この後にも、オリジナル曲は登場する。

デビュー前は様々なグループの曲をカバーして披露することの多いJr.としてのライブで、ここまで持ち歌があるのはすごい。

ずっとライブを待ちわびていたという意味で、空腹の子どもにほら食べとき食べとき!と好きな食べ物をどんどん振る舞ってくれて、空腹が落ち着いてから、ゆっくり楽しむ余裕を持たせてくれた感じがして、

聴きたかった曲をとことん聴いてからの、まだまだ引き出しからカラフルな布が出てくる出てくるでてくる。手品師かと思った。

 

そしてここで「Seven Sters

なにわ男子のメンバー紹介ソング。歌詞に合わせた映像つき!

バトン形式で、ひとりがひとりを歌に合わせて紹介。メンバーごとに転調する不規則なリズムを噛まずに歌えるのがすごい。

西畑大吾さんのクルクル変わる表情が見られる紹介文に、“朝ドラ2回も出演してます”で大切なポイントを押さえているのもすごくよかった。

大西流星さんの紹介での“願いを叶えるシューティングスター♪”の語感。“でも何より一番ファン大事”の音感と決めポーズに表情。

長尾謙杜さんの“まるで赤ちゃん”に、そうだよね!?と再認識。“アートの実力”が伝わる紹介も素敵。

道枝駿佑さんの“プリンセス”からの“モデル級”のポージングチェンジ。音にぴったりで見ていて楽しい。

高橋恭平さんの“こっちかな?いや、こっちかな”の寸分違わぬ完璧な動きが良くて、何度でも見たくなる。

野球のオリックスバファローズが大好きな藤原丈一郎さんのパートで、メロディーがしっかり野球応援歌風になっているのが素敵。「君がドストライク♡」の決め台詞が最高だった。

大橋和也さんの優雅な投げキッスがとても好きだ。“プリンプリン”からの“ドキンドキン”が可愛すぎて。しかもその大橋さんの代名詞になっている“プリンプリン”の前に、“見るもの震わすエンターテイナー”と明言されているところにグッとくる。

 

持ち歌が多いのも嬉しいけれど、まだ持ち歌が少ないうちのカバーが見られる楽しさも味わいたい。

そんな贅沢な願いを見透かしたかのように、次にきたのは

BANG! BANG! バカンス!」(SMAP

イントロが聴こえた時の喜び!丸サングラスの藤原丈一郎さん!もはやズートピアのニック!

柄シャツが最高。カラー違いの揃いのスニーカーも。

西畑さんの柄シャツは赤地に白の大花柄にシルバーのスパンコールが付いていたり、長尾さんのシャツは白地にピンク、オレンジ、イエロー、グレーのグラデーションで、さらにスパンコールが。各メンバーのシャツにさり気なく散りばめられたスパンコールが、無意識のうちに輝きを感じさせる衣装づくりが細やかだった。

シャツのタイプで選ぶと、バンダナのペイズリー柄を縫い合わせたようなデザインが個人的に断トツで好みの柄だった。

Ho! サマー」(タッキー&翼

夏うたの中でも大好きな「Ho! サマー」を、なにわ男子で聴けるなんて。

Summer Splash !」(嵐)

自撮りでハンディカムを使って撮影。長尾謙杜さんカメラワークが上手い。

ファンファーレ!

夏の情緒で染まるイントロ。これは間接的にs**t kingzの振り付けを踊ったということになると気がついて、ドキドキが止まらなかった。

筋肉の緩急、音の当てはめ方が鍵となるダンス。大橋和也さんが踊るs**t kingzの振り…!!

道枝駿佑さんの“忘れられないよ”が、儚いけれど絶対に消えない夏の思い出そのものだった。

3公演目では、“なんて素晴らしい世界なんだ!”と叫んだ道枝さん。この曲を歌えることへの、はちきれんばかりの喜びが溢れていた。

夏疾風」(嵐)

夏が止まらない。何もないと思っていた2020年、夏の思い出が満たされていくのを感じる。

思う以上に歌詞を覚えていた自分に気づいて、サビに行くまでの段々と高まるあのメロディー進行な好きなことを自覚した。

 

 

MCの時間になり、大橋さんの汗が止まらぬ話から、18歳・初ステージの長尾さんの話。

藤原丈一郎さんがマイクを持っている時の、見ている側としての安心感がすごい。なにわ男子としての進行のスムーズさも素晴らしく、着替えも企画もつつがなく進む。

 

そしてここでは、事前にTwitterでみなさんの理想のシチュエーションを募った企画

#なにわとカレカノ

ボックスの中からお題が書かれた紙と、もうひとつのボックスの中からメンバーカラーのボールを引く。

誰が胸キュン台詞を言うかはボールにかかっているとわかって、これは公演ごとに当たるメンバーが変わるやつだ…!と各公演を見たくなるロジックを感じた。

 

【1公演目】

  • 花火大会が終わったあと:道枝駿佑さん「でもさ、花火大会は終わったけど、俺が君に恋の打ち上げ花火、打ち上げてあげるよ」
  • 遠距離恋愛中の彼女の誕生日に会えないとき:高橋恭平さん「俺が、お前の彼女である限り、これが誕生日プレゼントやから」(お前が俺の彼女である限りと言いたかったはず)
  • 仕事で疲れて帰ってきた彼女にかける一言:大西流星さん「ご飯にする?お風呂にする?それとも、流星にする?」

 

なかなかの無理難題なはずなのに、はいっとスタンバイに入れてしまうのは、レギュラー番組「なにわからAぇ!風吹かせます」の配信サイトGYAOでの特別コーナーで、ありとあらゆるシチュエーションでの無茶振りに答えているからだと思うと、場数を踏むことの強さを見た気がした。

しかも大西流星さんが、ふわっと声を出す時と喉からしっかり低めな声を出す時とで変化をつけているのを確信して、可愛さと大人の狭間を見ている…!と、その成長に慄いた。

企画として長すぎず、ダラける前にスパッと終わる尺感も見事。

 

何人かで着替えに行く間、しばしおしゃべり。

「夏疾風」の大切なポーズの時、高校球児の気持ちになってる?!と高橋恭平さんに熱を込めて問う藤原丈一郎さん。「オモイダマをぶつけて」と言う関ジャニ∞への愛も、それがスルーされないようにしっかり拾う道枝駿佑さんの計らいも素敵。

なにわの日に行われたライブの話も出て、水鉄砲の時に「後から大倉くんの後頭部バリ狙ったってん」と得意げなのがおもしろ可愛かった。藤原丈一郎さんだからできる攻撃。

長尾謙杜さんへのバースデーメール、誰が一番早かったかという議題を西畑大吾さんが持ち出して、24時ジャストに送ったのは西畑さん。

しかしフライングで送るのがなぜか恒例らしい藤原さんが僕も3分前に送ったと名乗り出て、17歳最後にメールをしたのは藤原さんで、18歳最初にメールをしたのは西畑さんだね、ということで落ち着いた。

唐突に「みんな何してるー?」とカメラ越しに話しかける大橋さんは、癒しのかたまりだった。

着替えてきた衣装は、黒のTシャツに、赤地に黒の大きめなレースが柄のように付いたパンツ。

 

 

さあここからはシャッフルメドレー!

Firebird

なにわ男子が歌った!という喜び。さらに藤原丈一郎さんと大橋和也さんが間接的にでもこうした形で、それぞれのグループとして活躍する互いの歌を歌える機会と可能性があることに感慨深さを感じた。

大橋さんの“Shout in the red!!”と、後半の“ワーオ‼︎”もよかった。

本家、末澤誠也さんが曲の合間に決める“熱くしてやるよ”の台詞を、1公演目は西畑大吾さん、2公演目は道枝駿佑さん、3公演目は藤原丈一郎さんが担当した。

 

関西Jr.で「明日に向かって」「勇気100%」を歌い、

つづいての曲は「Shall We…?

聴いたことのない曲?と思っていたら、新曲だったようで、琴の音色が印象的な和の曲調。

そしてつづくのは「KAGUYA」和傘を手に、桜が舞う。ステージが回転し始めて、センターに配置されたカメラに映っていくメンバー。シルクのような白い幕が背景で美しく。

口笛が聞こえれば、「2Faced」の世界観に染まる。

空気は一変して、「weeeek」大橋さんのライトに照らされてブラウンに透き通った瞳が素敵だった。

松竹座の2階席には藤原丈一郎さん。腰掛け具合がイケイケでびっくりするかっこよさ「ハダシの未来」(嵐)

それぞれに、なにわ男子のぬいぐるみを持っているメンバー!

“リクツじゃなくて ムチュウになって こんなキモチ嘘じゃない”の歌詞を聴くたび、心を突き動かすエネルギーは本当にこの言葉通りだと思う。

“弾けるパッション! そうさNo Reason!”もまさにそうで、なにわ男子が歌うのを見ると尚のこと、湧き上がるエネルギーは嘘じゃないと信じることができた。

 

 

新曲「Soda Pop Love

グラスから飛び出した 泡のように

このフレーズにもう。

“Fizzy”の意味を調べたら、炭酸飲料などがしゅわしゅわと音を立てる表現だとわかって、それを繰り返して“Fizzy Fizzy loving you,”って、なんて可愛い歌詞なのか。

お互いに肩を組んで、足上げラインダンスをする大橋和也さんと道枝駿佑さん。

 

オレンジ色がメインで、白がコントラストに入って、水色がポイントに映える衣装。

ただ水色なのではなく、オレンジに合うスモーキーブルーのような色合いで、一見合わせずらそうなものを合わせるセンスが素敵だと思った。

センターに入るのは大西流星さん。

なにわ男子は誰がセンターに立つ、というより、入ると表現するほうが自分にはピンとくる気がした。

爽やかな君の笑顔 僕の心をPop!

歌うのは藤原丈一郎さん。マイルドな声の質感がぴったりで、“Pop!”の間合いと、言葉通りのポップ感に心躍る。

長尾謙杜さんが歌うパートの“つまずいたら”の緩やかに降りていくメロディーが綺麗で、耳心地よかった。

まだ感想がここだけで収まる気がしないので、記事を分けて書きたい。

 

 

本編が終わって、ステージを後にするメンバー。

大倉忠義さんのぬいぐるみと、中間淳太さんのキャラぬいぐるみと、横山裕さんのぬいぐるみが客席に並んで座っているのが映って、なにわ男子が裏で声を吹き替え。

3公演目の時は、大倉忠義さん、濱田崇裕さん、丸山隆平さんのぬいぐるみに置き換わっていた。さらに関ジャニ∞のNEWシングル「Re:LIVE」の宣伝と、お寿司の食品サンプルまで用意しての“おすしネタ”が追加されていた。

“#なにわへ届け”で今まさに声援を募るという、新たな企画。

 

その声援に応えて、アンコールは「関西アイランド」!!

「Johnny's DREAM Is LAND」の開催を聞いて、パッと思い浮かんだこの曲。各公演のラストに歌われるたび、大阪への恋しさが増す。

2公演目以降からは、アンコールでライブTシャツを着て出てくるようになって、下はボリュームのあるオレンジ衣装のままなのがまた良かった。

 

そしてライブの締め括りに、なにわ男子ひとりひとりの挨拶。

画面越しでも声が聞けることがこんなに嬉しいのだから、直に聞けた日には嬉しさで弾けてしまうかもしれない。

「俺たちがー!」

「なにわーー!!男子ーーー!!!」

オレンジ色の緞帳が降りて、客席に座るなにわ男子のぬいぐるみたちが映った。

うちわを手に持って、一文字ずつ。“また会おうね♡”のメッセージ。

3公演目のラストは、外に並べられているぬいぐるみたち。松竹座の外観が映って、おしまい。

 

なにわ男子のライブはこんなに楽しいのか!という発見。

楽しかったーと満足した気持ちと、直に観たい!という気持ちは、それぞれの方向で膨らむのだと実感した。

夏!と思えるような予定は何一つないと思っていた数ヶ月前。最高のセットリストによって、ビーチにも行った気がするし、ひまわり畑も、セミの声が聞こえる公園も、野球観戦にも行ったような気がする。

夏の爽やかな思い出なんてほど遠いと思っていたこの季節に、なにわ男子がとびきりの夏を届けてくれた。