ブラウンのコーヒーにホワイトのミルクが重なって、だんだんと混ざる。曖昧な境目が絶妙で、色の変化が魅力の身近な飲み物だと思っている。
はじめは混ざり合わないままグラスに注がれて、眺めてから自分のさじ加減でストローを回していくのが楽しい。
子供の頃は大人たちだけが頼む飲み物で、その頃からグラスの中に見る“色”が好きだった。
ゆっくり見せてほしいのに、慣れている大人たちはさーっとかき回してしまうから、テーブルに運ばれてきたら、ちょっと待ってと言って見せてもらってから「はい」と渡す習慣があった。
混ざっていくマーブル模様が綺麗で、じっと見ていられる。
混ざり方は一回一回違って、同じ模様を見ることは二度とないのだと思うと、全部混ぜてしまうのがもったいなく思えた。
自分で飲めるようになってからは、半分混ぜてまた少し様子を見るのがくせになった。
お店によって、しっかりミルクが下に沈んで層になっているものや、すでにコーヒーとミルクが混ざっているものなど、デザインがさまざま。
提供する前に混ざり合わないように、お店の人がミルクを注ぐ時、氷に当ててそっと入れていることを知ってからは、割り合いの美しさにさらに感動する。
グラスの形も、丸みを帯びたものからスッと縦長なグラスといろいろある。
カフェに行っても喫茶店に行っても、まずカフェラテを頼みたくなるのは、当たり前にあるものだからこそ個性が出る気がしているから。
あとは、Nissyがメイキングでよく飲んでいたことに影響を受けたのもある。
コーヒーの苦味がゴンとくる所、コーヒー牛乳ですね!ってくらいミルクたっぷりにしてくれている所。
コンビニでも、味に違いはある。セブンイレブンはコーヒー感しっかりめで、好みの味なのはローソンだった。ミルクがちゃんと入っていて香りもいいから、フタを外して飲む。
香りが好きで、シロップをしっかり入れたカフェラテを飲むことから始まって、
甘いお菓子とシロップ控えめにしたカフェラテの相性が抜群なことを知ってからは、“もなかとカフェラテ”や“どら焼きとカフェラテ”のコンビが好きになった。
休みの日なのに、休みな気がしない時。カフェラテを飲むことが、空気の切り替えスイッチになっている。