ドゥーワップが好き!

 

スタンドマイクに横並びで、白の手袋をして歌うドゥーワップ

初めて見た時、好きです!!とすかさず手を差し出して告白したくなった。何もかもがツボだった。

 

1980年にレコードデビューした「シャネルズ

1983年に「ラッツ&スター」と名前を変えて、ジャケット衣装に黒塗りの顔でパフォーマンスをしていた。

活動がしばらくない状態になってからも、ゴスペラーズとのコラボで「ゴスペラッツ」を2006年に期間限定で結成したりと、歌を聴くことができた。

ゴスペラーズとのコラボを見た時はもう、夢なんじゃないかと思うほど素晴らしくて、心躍った。

 

R&Bと呼ばれるジャンルをよく知らなくても、コーラスの技術のひとつであるドゥーワップを認識していなくても、私の中で“なんか好き”の基盤になっていたのはラッツ&スターが見せる音楽で、とにかく好きになった。

音楽のジャンルとしての発祥が黒人の方々からということもあり、当時のパフォーマンスでは顔を黒く塗っていたけれど、差別の歴史を考えたときブラックフェイスと呼ばれる問題に差し障ってしまうため、当時のままのパフォーマンスは難しくなったのだと思う。

そのことについては、ミュージカル「ヘアスプレー」が日本版で公演される際に制作本部から発表された、シーウィード役の肌の色を塗らないという選択からも感じた確実な変化だった。

好きだけど、好きだと言うのを躊躇するようになるのは寂しいことで、

だからこそ、FNS歌謡祭で鈴木雅之さんとゴスペラーズが「ハリケーン」を歌った時に、顔を黒く塗らずに、素敵なパフォーマンスが成立することを見せた瞬間の嬉しさはすごかった。

 

 

シャネルズのデビュー曲は「ランナウェイ」

ラッツ&スターになってからのデビュー曲は「め組のひと」

グループとしての今現在の最後のリリース曲は、1996年リリースで18枚目の「夢で逢えたら

 

小粋でダンディー。お揃いの衣装に揃いの振り付けが楽しくて。

謡曲の魅力とリズム&ブルースが最高の相性で表現される。でも隙のないかっこつけ方ではなくて、哀愁がついて回る感じがすごくいい。

「ハリケーン」を見た時の胸の高鳴り。最っっっ高にかっこいい!!と思った。リズムを取るときの、指パッチンをしながら腕をしならせる動きが好きで好きで。

作詞は、湯川れい子さん。作曲は、井上大輔さん。

 

ノリの心地良さ、ハーモニーの美しさ。

そして、哀愁の濃度がとびきりなこの曲に特に心奪われていた。

消えたのさ サヨナラも言わないで

この部分のメロディーラインが絶妙で、切ないなかに諦めが滲むような空気感がいい。

まるで 胸に 穴が空いたように

止まらない 止まらない

孤独の嵐だよ

一息ずつ、途切れ途切れに歌ってから前のめりに畳み掛ける歌詞が素晴らしい緩急になっていて、勢いよく流れる水の線を、ぴっと止めてぴっと止めてぴっと止めてからのだあーっと流れ込むような、活き活きとしたリズムが楽しい。

 

“Everyday is ザ どしゃ降り”のパートを、関ジャニ∞大倉忠義さんの低音が響く喉で歌ってほしいのは今も変わらない。

これまで感覚で「ハリケーン」のメロディーとハモりが好きだと思ってきたけれど、歌詞を改めて読んでみると、“移り気な罪の痛さに”という歌詞があることに気づいた。

歌い出しの“あの娘探すのさ”の、探すことになった理由は、もしかして本人の浮気なのではと頭によぎる。それなのに“俺の胸はハリケーン”と言ってしまう情けなさ。

冴えないところがあったり、曲の中で振られがちだったりするテイストが好きで、歌謡曲が好きで。さらにブルースやジャズへの憧れがあることは、ラッツ&スターを好きになるのと関ジャニ∞を好きになるのと、どこか共通点があることのように思える。

 

 

鈴木雅之さんが歌うソロやデュエットも楽しくて、FNS歌謡曲がある度に、鈴木雅之さんが何を歌うか心待ちにするようになった。

菊池桃子さんとデュエットで歌った「渋谷で5時」が好きすぎて、聴くとテンションが爆発的に上がる。カラオケに行ったら、1人で2人分歌う。台詞は照れて無言を貫く。

 

好きすぎて説明できないと殿堂入りのつもりでいたラッツ&スターについて書きたくなったのは、

次回放送、4月12日関ジャムゲスト鈴木雅之さんだと知って、驚きと喜びを抑えきれなかったから。

しかもセッションは、鈴木雅之さんと「め組のひと」を、スタンドマイクに白手袋で!

先週の次回予告で流れた、わずか5秒のセッション映像に、やったー!!と声に出した。両腕を上げて喜んだ。ここまでテンションを態度で出すことはそうそうない。

それほどまでに嬉しい鈴木雅之さんと関ジャニ∞のセッション。しかも揃いのジャケットに揃いの振り付けで。夢だけど、夢じゃなかっ…と、今まさにトトロのメイとサツキの気分になっている。

 

明日の夜には、セッションを見られる。

横山裕さんもセッションに参加できていたら…!と惜しさはあるけれど、ドゥーワップを歌う関ジャニ∞が見られるのは嬉しい。「R&B特集」とセッションが楽しみで仕方ない関ジャム。

声の重なりが際立つコーラスと、ゆらり心地良いメロディーに酔いしれたい。