大人になっても届くプレゼント - Nissy Entertainment 2nd LIVE DVD

[クリスマス盤の中身、内容に触れています。未開封の方はご注意ください。]

 

 

12月24日、 

Nissyからプレゼントボックスが届いた。

  

2018年、今年の春に行われた、西島隆弘さんトータルプロデュースのNissy(にっしー)アリーナライブツアー。そのファイナルとして追加公演が決まり、東京ドームでの2Daysが実現した。

その東京ドームでのライブ最終日が、DVDに。

これまでのCDやDVD作品はネットでの販売のみで、今回のDVDからついに、店頭での販売が始まった。

そして心待ちにしていた日。予約をしたクリスマス盤。タワレコへ行って念願のDVDを受けとり、温かい飲み物を飲みながら見ようとグランデの甘いコーヒーを買って、おやつにドーナツまで用意して。パーティーの予定は無かったけれど、私なりのホリデーが完成した。

 

箱をひとたび開ければ、本当にプレゼントのようにあれもこれも。

思いがけないクリスマスカードに驚いて、赤と緑のタータンチェックのボックスに入ったキンキラのNissyタオルを手にとって。その下を覗けば待ち焦がれていたライブDVDが。

フォトブックまで入っていて、その写真がどれも素敵だった。カメラさんと気が合うかも知れない…と思うくらい、余白のつくり方が素敵で。広めにつくられた背景に、空気が写る気がした。

 

 

一度は観ているはずのライブ。

だけど落ち着かないほどドキドキするのはなぜだろう。

今回のライブDVDは実際に観に行くことができた公演で、だからこそあの時観た空間がどんなふうに映像になるのか、とてもワクワクしていて、きっとライブだけでなくこのDVDの映像についてもこだわりぬいたであろうNissyの思いを受けとるような気持ちだった。

そしてライブDVDを見た感想は、全力の、楽しい!!

臨場感、高揚感、ドームの空間にタイムスリップしたかのような盛り上がり。

自分がいた席は映像が始まってすぐのまさにあの辺りで、Nissyへと向かい天井から降り注いでいたスポットライトらへん。縦横無尽に無人で動く照明装置に感動していたから、DVDとして見て初めてこうして照らしていたのかと彼の役割が分かり、愛着が増した。

 

溢れ出る感想、話したいことは止めどなくあるのだけど、まずは。

ライブとライブDVDの線引きが素晴らしいと思った。

公演によって変わるコーナーのやり取りや、Nissyお馴染みのしゃべりすぎて長くなってしまうMC。今回のライブDVDではカットされている部分もあったりする。

そしてNissyのこれまでの思いを話す場面は、本編では使われていなかった。

推測になってしまうけれど、見たかった!という声もあることをわかった上でそれを選んだのは、ひとつのパッケージとして作品を完成させるための考えと、ライブ本編の中ではこれまでの経緯や思いを印象的に映さずとも、魅せきることができるという心意気があったからではと感じた。

そして実際にライブを観に行くことの価値も失わせない。ライブに行ったから観られたもの。それぞれの公演での生のやり取りは秘密なままで、体感する楽しさはライブ会場で得られる、というスペシャルさはしっかりと残っているところにエンターテイメントを作ろうとするNissyのこだわりを思った。

 

ライブのはじまりに1度きり観ただけで、それでも好きなライブオープニング映像No.1と言いたいほどにツボな要素しかなかった映像。

DVDを再生して、まずそれを見られたことが嬉しくて、これからは好きなだけ手元で見られることが嬉しくて。ぐっと込み上げる思いに勝てず、まずそこで泣いた。時が経とうとあの映像は大好きなまま。

必死にNissyの姿を追うエージェントも、これまでのMVに登場した街を振り返るかのようにひらりひらりと夜を駆けて行くNissyの影も、制御不可能なほど心をときめかせる。

 

ライブ会場では感動のあまりそれ以外に注意を向けられなかったけど、落ち着いて見てはじめて“西島隆弘”としての名前表記のあとに“Nissy”として名前が出ていたことに気がついた。

ソロでの活動をするなかで、コンセプトを生み出したNissyという存在と、そのNissyが手助けをする“西島くん”もしくは“西島隆弘さん”個人としての魅せ方、曲ごとにどんな見方をしたらいいのだろうと迷うこともあったけれど、答えはここにある気がした。

Nissyだけでもなく、西島隆弘さんだけもない。

出演者は2人とも。

 

 

ライブ当日は天井に近い席で観ていた分、大きな空間としての演出を体感することができた。

それでも視力には限界があって、表情を見たい時にはスクリーンでバランスを補った。ライブDVDでは、その時に自分の目で追いきれなかった細かなダンスの動きや、両サイドのダンサーさんたち、コーラスの女性男性、バンドメンバーをクローズアップして見ることができて、それがとても楽しかった。

視点が2台カメラになった感覚で、自分の観た景色とDVD映像とで重ね合わせて、余すとこなく味わう。

席によって、聞こえてくる音に違いやひずみが多少でるのはドーム会場の特性だけど、DVDでは楽器の音もクリアに聴こえて、「SUGAR」で効くウッドベースの音や「花cherie」でのピアノアレンジの音色はヘッドホンで聴くと臨場感と繊細さのどちらも感じることができる。客席の歓声の聞こえ具合と言うのかバランスも程よくなっていて、Nissyの持つマイクの音感も綺麗だった。

 

ライティングの綺麗さは、映像になっても変わらない魅力で、様々に変化していく光の演出だけど目に優しい。画として綺麗で、写真に撮ってもその色合いが活きるだろうなと感じる照明になっている。

今回のライブで好きだった演出については、以前ライブ感想の文章で書いたはずだったのに、 そうここが好きだった!と思い出すことばかりで、できるだけぎゅっとまとめるのでここに書かせてほしい。

「恋す肌」のライブバージョンの振り付けとして、にゃんこスターとピコ太郎の要素が入っていたことに今ようやく気づいて、時間差で楽しくなった。あまりにナチュラルに取り入れるから、そういうものだと思っていた。

ライブ全体を通しての演出で大好きだったのは「ハプニング」の新聞紙を持った状態でのダンス。イギリス的な雰囲気とミュージカルの要素が好きの集合体だった。オープニングからのダンサーさんの衣装カラーも素敵で、ブラック×イエローなデザインがシックさと華やかさを表現していた。ニューヨークを走るタクシーを連想するようなカラーリングに、海外感も自然と高まる。

 

「花cherie」でNissyの立つステージ、足元にピンクのガーベラが咲いていたこと。メロディーに組み込まれた、「愛tears」の小さなスナップ音ひとつ逃さないダンス。

ここまできても、新しい発見ばかりだった。

さらにNissyのライブのつくり方で特に感動するのが、衣装チェンジなどで使われる映像のタイミングに意味とストーリーがあって、ぶつ切り感が無いことだった。

合間に流れている映像がリアルタイムでの映像なのか、録ってある映像なのか、その境か曖昧になっていって、それはどちらでもよくなっていく。その空気感のつくり込み方、観ている側をエスコートする流れが、心地よく魔法にかかる感覚。

 

憂いを美しいと思わせてくれたNissyとダンサーさんの演技と、心情を表すような壮大な水の演出で、もう1度見たいと願っていた「Aquarium」

ライブでのあの演出を観たことで、奪う側だと思っていた「Aquarium」のストーリーを奪われた側なのかもしれないという視点で見るようになった。

あれだけの水が降り注ぐなかで歌うのは、きっと相当な試行錯誤とライブスタッフさんたちの支えがあって実現したことで、マイクが壊れないことも、その周辺の機材が影響を受けないこともすごいことだと思った。

 

「DANCE DANCE DANCE」の盛り上がりは、DVDを見ていても踊らずにはいられないほど。「The Days」でのパレードは、カラフルなテープが舞い、噴水が上がって、まさに遊園地。映像で見てもやっぱり、ここはドームなのだろうかと楽しさに飲まれていく感覚になった。

気になっていた女性ダンサーさんのAMIさんのダンスに注目できたり、‪関ジャム‬の出演で関心が増したカズキさんを発見できたのも嬉しかった。

 

ライブの本編最後には、いつもしっかりと時間をとってエンドロールが流れる。

そこに記された、いっぱいのスタッフさんの名前。Nissyの隣で踊るダンサーさんも、演奏するバンドも、音響、照明、機材、見えない場所で多くの働きをしているスタッフさん。当日に関わらなくても、ここへ来るまでに関わってきた一人一人の存在をちゃんと認識しているよと伝える西島隆弘さんからのサンクスレターのようで、その時間がとても好きで。

“名前”がどれほど大切で、そこに名前がひとつ載ることがどれだけすごいことかを思えば思うほど胸が熱くなる。DVDケースを開けたとき、中に紙が入っていたのでセットリストか何かかなと開いてみたら、“TEAM Nissy”と書かれたクレジットが入っていて、映像では一瞬で過ぎてしまうスタッフさんの名前と役割がじっくり読めるようになっていた。

 

こんなふうに表現したい、を実現するために、沢山の時間をかけて。思い通りにはいかないことも多いはずのなかで、その時できるベストを探し求めて。

魅せるエンターテイナーとしてステージに立ち、クリエイターとしてイマジネーションを膨らませる。

誰よりもと言えるくらいにNissyはエンターテイメントへの憧れを胸に抱いているように見える。それは見上げる憧れではなくて、その中に居てもなお持ち続ける可能性への期待と好奇心からくる憧れ。

作品への思いという言葉では収まらないほどの愛が強くて、強くて、強くて。だからなぜそこまでと時折心配になるほど、のめり込んでひた向きになってしまうのかなと思う。

 

 

こうして手元に置くことのできる形になった

「Nissy Entertainment 2nd LIVE -FINAL- in TOKYO DOME」

オープニング映像のテーマに心奪われ、着ぐるみを着て現れた謎のNissyワンコに笑って、「ワガママ」のライブであるからこその声色に涙がでた。ひとつのライブであっちにこっちにいそがしい感情に振り回されながら、胸の高鳴りが蘇る。

 

Nissyは来年の3月から4大ドームツアーを開催することが発表された。

Nissyとして活動を始めて5周年になるこの年。ライブツアーとしては3年目で、ライブをします!と聞いた時からこうして毎年Nissyのライブを観られるなんて思っていなかった。

ひとつひとつが挑戦で、当たり前に次が約束されたものではないと思うからこそ、決まる“次”がうれしくて、それを見逃すことなく見つめていたいと思う。

一年の締めくくりが近づく12月に、思い溢れるプレゼントを届けてくれたNissyに。ありったけのありがとうを、贈りたい。