ブルーの扉を開いたら

 

7月8日、土曜日の朝。

大阪で見るサタデープラスは特別で、自分のいる場所が違うだけなのに、なんでこんなに嬉しいんだろう。サラダチキンを美味しそうに試食する丸山隆平さんがかわいかった。

サタデープラスが終わってからもダラダラとテレビを見ていると、トミーズ雅さん司会の情報番組「せやねん!」が始まって、ゲストにシゲじいが登場していた。やすえさんもいるし、まきちゃんもいるし、ほぼ新喜劇。お笑い芸人のアキナの二人も出ていた。ゲストとしての居方を探っている感じのシゲじいが面白くて、しばらくテレビを見てぼーっとした。

 

お昼ごはんの時間になるし、レストラン「クイーン」は日曜日が定休日だから、食べに行って最後のご挨拶もすることに。

好きな席を選べたから、スペシャル席に座り、今日はハンバーグ定食を頼んだ。

サラダも山盛りだしお味噌汁もついていて、1,000円しないのはやっぱりすごいと、優しいお値段に感動する。大阪にいる間、朝ごはんはバナナか納豆ごはんで、お昼は外で食べるけど夜はコンビニでスープとおにぎりな食生活だったから、誰かが作ってくれた手づくりのごはんというのが身に染みてうれしくて、このレストランがある町を選んで良かったとしみじみ思った。

ハンバーグでお肉をもりもり摂取して、お米も一粒残さず食べきった。

 

帰りがけに、覚えていないかもしれないと思いながらも、ここに来られるのは最後なんですと挨拶をした。「10日間て言ってはったね」と覚えてくれていたようで、次は?いつ頃来るの?と聞かれて、来月の関ジャニ∞のライブがある頃に、と答えた。

大阪で会えた人と、できれば写真を撮っていきたかったから、プリン屋さんでもここでも写真を一緒にいいですか?とお願いした。おじちゃんと記念に写真を撮って、ありがとうございましたとお礼を伝えて出口に向かうと、おじちゃんがドアを開けて「気いつけて、いってらっしゃい」と送り出してくれた。

 

 

明日になれば10日が経って、この町に住むという時間を過ごせるのは今日まで。

まだまだ中崎町には知らないことばかりで、1日では足りないと10日暮らしてみたけれど、知らない道がどこまでも続いているような気持ちになる、不思議な魅力を持つ町だった。

中崎町を毎日歩いて、少しばかり土地勘ができたことは嬉しくて、やっぱり暮らしてみてこの町が好きだと思った。

 

この町に来たのには、もうひとつ目的があった。

地元でいつも行くカフェの店長さんから、中崎町にある素敵なカフェのことを教えてもらっていた。ショップカードを大切に持って、大阪に来る前からここに行きたいと思っていた。

大阪に着いた日にも、それからも見に行っていたけれどカフェはお休みが続いていて、今回は行けないかなあと少し思いながらも、諦めずに今日も訪ねる。

そうしたら、ついに開いていたシャッター。

待ちわびていたブルーのドア。ここに、ここに来たかった…!!と近づいて行くと、30分後に開店しますとお知らせがあった。全然待つ!とデートで彼女を待つ彼氏みたいな気持ちで、歩いて時間をつぶすことにした。あのカフェに入れる…!と小躍りする気持ちが止まらなくて、足取り軽くもう一度町へと繰り出した。

 

どこに行こうかなーと歩きながら考えていると、すーっと伸びる廊下の向こうに手ぬぐい屋さんのようなものが見えた。

そう言えば、大阪の手ぬぐいで「にじゆら」というお店があるということを思い出した。行こうかなと調べたけど中崎町ダンジョンではグーグルマップもお手上げで、たどり着けそうにないからと諦めていた。

ここかもしれない…?と傘を畳んで入っていくと、やっぱりそこは手ぬぐい屋さん。中崎町店は本店だった。

注染手ぬぐいという作り方の作品で、お店の手前にはちょっとした見学スペースのような形で、注染の手順と使用している用具の展示があった。人の手でこうして作られているんだと知ったあとでお店に入ると、目の前に並ぶ手ぬぐいがプリントアウトされたものではないのだということを実感できた。

 

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どれもこれも可愛くて、自分のために選ぶぞーとひとつひとつじっくり見せてもらった。ブックカバーもいいし、スカーフも可愛い。畳んでカチューシャみたいに頭に巻いてもいいし、首に巻いても。

 

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だけどまずは、シンプルに手ぬぐいが欲しいなと柄を見ていると、“あたり前田のクラッカー”の手ぬぐいがあった。あたり前田のクラッカーだ!!と思わず手を伸ばした。柄の配置も色合いも最高で、前田のクラッカーの工場とコラボをしている正真正銘の公式グッズ。買うしかない。

もうひとつ気になったのは、中崎町の地図が描かれた「Old and New」というタイトルの手ぬぐい。

パン屋さんのある所にはパンの絵があって、散髪屋さんのある所にはハサミの絵が描いてある。大阪中崎町は、戦前と戦後であまり町並みが変わっていない地域。この手ぬぐいは、一枚のなかに片側は昔の中崎町、もう片側には今の中崎町が描かれているとお店の人が教えてくれた。それならなおさら、自分の足で歩いたこの町をいつでも思い出せるように、持っていたいと思った。

その二つを購入した。今回の大阪滞在の大切な思い出に。


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気がつけば、カフェがオープンする時間になった。 

行きたかったのは「Giving Tree Cafe」というカフェ。

(現在は移転されています)

 

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入り口のドアのブルーが、大好きな映画「かもめ食堂」のブルーと一緒だと入る前から心掴まれていた。

ドアを開けようとするも、上手く開けられない。押す…引く…入り口でバタバタする変な人に。結局開けに来てもらって恥ずかしかったけど、訪れることができた嬉しさの方が強かった。

どの席に座ろうとそわそわしながら、カウンター席の真ん中を選んだ。

メイプルラテのアイスを頼んだ。ころんと可愛いカップでほわっと白いホイップに茶色のざらめがのっていて、おいしい。

甘ったるさではなくて、メイプルの香りとクリーミーさがやさしい味。

 

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ここでなら深呼吸ができる…カチコチに力んでいた肩の力が少しずつ緩んでいくのを感じた。

大阪に来てからのことや大阪にくるまでのことを話したり、店長さんとおしゃべりをして、その時間がすごくうれしかった。

 

 

7月8日はMUSIC DAYの生放送で、お昼からずっと放送中。早めに部屋に戻って、関ジャニ∞の出演を待った。

関東で放送された関ジャニクロニクルでは、メンバーだけでのいきなりドッジをして、アカペラで「Heavenly Psycho」を歌ったことを知った。

 

ジャニーズシャッフルは今年も豪華で、KAT-TUNの「Keep the faith」でコラボする渋谷すばるさんと増田貴久さんの並びが見られたのは喜びだった。エイターテインメントの衣装が似合っていて、赤と青強めの柄とフードについたファー。赤のハイカットスニーカーが似合っていた。

出演直前のCM前で、くっきーにワハハ本舗のみんなと紹介されるシュールさも、後ろでウインクと決め顔を貫く丸山隆平さんのシュールさも、思わず笑ってしまうからずるい。

 

「オモイダマ」を歌った関ジャニ∞

衣装は青空みたいに優しいブルーで、それぞれちょっとずつ違うブルーの色合いが綺麗。いろんな思いにまだ整理などつかないまま、それでも大切なこの時間を見える形で届けてくれていることが伝わる、熱く優しいステージだった。

 

MUSIC DAYの放送が終わり、夜はラジオ「大倉くんと高橋くん」

部屋でひとり、耳を澄まして聴いた。