関空に行ったこの日は、「ジャニ勉」の渋谷すばるさん出演ラストの日。
本来ならこの日には見られないはずだった。関東では半年遅れの放送になっているジャニ勉。この辺で、と白紙のカレンダーを見て決めたはずの10日間は、渋谷すばるさんラストの流れといつの間にか重なっていった。
ジャニ勉の放送は大阪、7人ラストの歌番組出演となる3日間のMステ、MUSIC DAYは大阪で見られる。関ジャムは関東へ帰る日に生放送。クロニクル以外、どれもこれも見られるなんていう信じられない奇跡だった。
こんなこときっと、そうあることじゃない。だからこの10日間は自分にとっての挑戦と、関ジャニ∞のこれからをリアルタイムに見つめる10日間だった。
勝手に励まされていただけだけど、二度とない時間を今過ごしていると、こんなにひしひしと感じたのは初めてだった。
ジャニ勉が始まって、スタジオで7人が並んで椅子に座っているのが映った。
渋谷すばるさんの特集ではなくて、7人の集大成と銘打って始まったジャニ勉は、いつもと変わらないジャニ勉らしさ。「吹きっさらしのロープウェイ」も「ひき肉」も、文字にするともはや意味がわからない。これを年表に入れるか…!というセンスが最高だった。
関ジャニ∞が大阪へ帰ってきて、大阪のテレビ局関テレで撮るから滲み出る地元感と、関ジャニ∞の一層ゆるくなる空気感が楽しい。
悪ノリも絶好調になるけど、流れが生まれた時のはしゃぎっぷりは見ているこっちが笑ってしまうくらいで、ジャニ勉は関ジャニ∞が少年に戻ってしまう場所なんだなあと思っていた。
でもこの日の関ジャニ∞は、なんだかしゃんと前を向いていて、懐かしい映像に笑いながら、同じだけど同じじゃない時間が流れていた。
村上信五さんが裸にオーバーオールを着てきた時の話をする渋谷すばるさんは、何度その話をしていても変わらず嬉しそうで、豪快な照れ笑いをする村上信五さんも含めて何度だって見たい。
関ジャニ∞は自分自身のことを話している時よりも、誰かの話を、この間こいつな…!って話している時が一番嬉しそう。
複雑なままの表情も、それもこれも無理には隠さず、関ジャニ∞として今あるままを見せてくれていた。
番組収録を普段通りに進めていくだけでどれだけ感情の揺れ動きがあるか、体に力が入るかは想像することができる。その思いを堪えてラストの場をしっかりと届けてくれたことに、感謝の思いでいっぱいになった。
渋谷すばるさんの最後の挨拶は、一貫して変わることがなかった。
これからの関ジャニ∞を、そう話す渋谷すばるさんの目は真っ直ぐで、誰よりもそのことを信じている人の目だった。
最高に渋くて、最高にかっこいいままで、どこに行っちゃうんですかーとどうしたって寂しくなるけど、悔しくなるほどに好きなままで、それどころか進行形で惹きつけられていく。もうよくわからない。ああー!と丘からさけびたくなる。
大好きだからこんなに寂しい。それはわかっている。
惚れさせたまま行くなんてとんだ色男だな!とよくわからないテンションになる。でも本当に、何かを諦めて進む道ならこんなに多腕を振って見送る気持ちにはなれなかったと思う。渋谷すばるさんの“今”が決めた道なら、大漁旗でも振って見送りたい。
大阪に居る間でもこんなに彼らの存在に鼓舞されているのに、自分の人生において今さら関ジャニ∞も渋谷すばるさんも意識しないなんて無理だ。
どうかそれぞれが、楽しい!と感じられる時間をどこかひとつでも持つことができていますようにと願っている。
初めてリアルタイムで見たジャニ勉は、渋谷すばるさんラストのジャニ勉だった。
それでも、あのはちゃめちゃな年表を見ていたら、これからもこんなふうにわけの分からないことで笑えていたらいいなと思った。
関ジャニ∞が少年に戻ることのできるこの場所で、ジャニ勉でしかわからないノリで、メンバーがメンバーの話をするのを見ていたい。