大阪ロマネスクを巡る

 

今日も誰かが めぐり逢う

遥か 遥か 西の街

恋をするなら 御堂筋から始まるのさ

雅なる物語

 

 

関ジャニ∞「大阪ロマネスク」の歌詞に添って、大阪を歩いてみたかった。

関ジャニ∞にとっての変化が近づいていたあの時間を、どうすれば悔いなく、大切な時間に変えることができるかを考えたとき、いまだからこれをしようと思った。

あまりに美しいこの歌詞。大阪の情景を思い浮かべるこの曲を、もっと色鮮やかに知りたい。予定のない約束を果たすような気持ちで、自分にとっての関ジャニ∞への思いをたどる時間になればと思った。

 

ノートに順番に書き出し、リストを作る。

 

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4.は変更になった。

少し前に放送になったジャニ勉で、横山裕さんと渋谷すばるさんが梅田HEPの赤い観覧車に二人で乗って、神戸の橋を眺めていたから。

諸説あったようだけれど、自分の中での大阪ロマネスクの観覧車はHEPということにした。

 

午前の11時。

赤い観覧車を見上げて、梅田駅からスタート。

 

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梅田駅の構内を少しのあいだ眺めた。

改築前のレトロな梅田駅の景色がきっとこの曲の歌詞には似合うのだろうなと、かつての景色も重ねながら、阪急入り口辺りのステンドグラスの模様のような素敵な装飾や照明を眺めたあとで、地下鉄の御堂筋線へと乗り込んだ。

 

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御堂筋線は、梅田、淀屋橋、本町、心斎橋、なんばとつづく。

 

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心斎橋の駅で下車して、“心斎橋”と達筆な文字で書かれた商店街の入り口を写真に撮った。

 

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写真に写り込んだ見知らぬ人なので載せることができないけど、何も考えず撮った一枚の、心斎橋の横断歩道を前にしてちょうど真ん中。茶色いハットにベージュのジャケット、グレーのズボンを身につけて、杖を片手に持ったおじいさんの姿が写っていて、寅さんいた…!とすこし心ときめいたりした。

 

心斎橋の駅は地下通路で長く繋がっているから、取りあえず地下に降りれば案内通りに進んで駅に戻れる。その案内通りに、が難しいのだけど。

3度目の大阪、ようやく乗り換えや移動の感覚がわかってきて、再び御堂筋線に乗車し「なんば駅」へ。


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なんば駅を出たからといって、目の前にどどーんと大きなカニが迎えてくれるわけではなくて、あの馴染みの景色にたどり着くまで、道路に沿った普通の道をしばし歩かないといけなかった。観光で同じようにカニやグリコを探しているのだろうなと思われる人たちを見かけたりしながら、一緒になって探し歩いた。

心斎橋商店街からも歩いて行けたかもしれないけど、今回は手間でも遠回りでも、ひとつひとつを巡って行きたかった。

 

グーグルマップと勘を頼りに道を曲がると、右手に見えたのが「松竹座」だった。

 

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ここにあったのか!と新たな発見をした気分で、すぐそこまで何度か来ていたのに、いつか松竹座を見てみたいなと思うだけで目と鼻の先にあることに気がついていなかった。

関ジャニ∞が歴史を積み重ねていった松竹座。わたしはここに関ジャニ∞がいた頃の、席が埋まらず、お客さんがメンバーのステージ移動に合わせて右に左に大移動して盛り上げていた頃を見てはいないし、本当の意味で知ることはないけど、その時間に思い馳せるだけでもここ松竹座がどれだけ大事な場所なのかは伝わる。

探すつもりでいたのに、偶然にも目の前に現れてくれて、この場所にたどり着けてよかったなと嬉しく思った。

7月の時点で公演されていたのは歌舞伎で、次回作の看板には関西ジャニーズJr.が出演する「少年たち」のポスターが飾られていて、今もここで歴史を積み重ねている彼らがいることを感じた。

 

思うほど大きくはないとわかってはいても、かに道楽を見れば写真を撮りたくなってしまうし、グリコを見ればテンションが上がる。

 

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心斎橋と戎橋は別物。けれど混同して聞くことが多くて、一体どっちなのかと思っていたけど、今回やっとはっきりした。

心斎橋だと思い込んでいた橋、片側には“ゑびす橋”と刻まれていて、もう片側には“戎橋”とあった。

道頓堀にあるのは「えびす橋」

心斎橋はまた別の場所にある道の名前、もしくは長堀にあった橋のことだった。復元されて、一部が橋の形をしている横断歩道は今も通ることができる。

 

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橋を降りて、河川敷に沿って少し離れて見ると、橋の側面にも“えびす橋”と黒い文字で書かれていた。

 

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橋の真ん中から真っ直ぐ見据える大阪の景色は、情報量が多くて、文字と原色づかいの大渋滞。

文字のフォントがそれぞれ個性強めだから、個の主張がすごい。ドンキホーテのオレンジに赤の観覧車が、異色の存在感を放っていた。

 

 

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