西田征史監督 ティーチインイベント「泥棒役者」

 

迷いに迷って、どうしても行きたくて行こうと決めた、映画「泥棒役者」西田監督のティーチイン。

ティーチインへの参加そのものが初めてで、客席から質問を募って答えてもらうことができると知ってから、どんな質問をしよう…と一生懸命考えて。イベント当日も、映画館近くのカフェで質問の言葉を練りに練り、緊張しすぎて動悸は止まらないしで、学校の発表会当日のような気持ちに。

そういえば小学生の頃から、授業での挙手はとてつもなく苦手だったと思い出しながら、それでも行こうと決めたのは、西田監督が「泥棒役者」についてお話しするところを自分の目で見たいという気持ちが緊張を超えるほど強くなったからだった。時々出る謎の行動力。こういう場面で、持っていてよかったなと実感する。

 

何度観ても「泥棒役者」の空気感は心地よくて、それぞれの登場人物たちのほぐれていく笑顔を見るたび、自分の気持ちもほぐれていく感覚になる。

上映が終わり、西田監督が登壇されて早速質問タイムがスタート。ここでシャキーン!と挙げられたなら…と思いながらも様子を見てしまい、2、3回目から頑張って挙手。ノートに書いた5つの質問を握りしめて、心臓バックバク。自分で手を挙げていながら、当たったらどうしようこっち向いたらどうしよう…!と行動と思考が正反対。

西田監督が司会の方に「みなさんお聞きできますか?」と聞いたくらい、質問をできるなら全部聞きたいという西田監督の気持ちが伝わってきて、全体の雰囲気もだんだんとほぐれて温まっていくのを感じた。

質問に答える時も、西田監督は質問をした方のほうをしっかりと見て目線を合わせていて、素敵だなあと思った。

 

質問の内容と答えについては「泥棒役者」の公式ホームページで細かくレポートされていたので、そちらを…

興味深く聞いていたらあっという間に時間は過ぎて、最後の質問に。最後の一人を選べない…と弱気になる西田監督。スタッフさんに、選んでくださいっとお願いしていたのが印象的で可愛らしかった。

 

質問タイムが終わり、フォトセッションへ。

なんとタマが登場。わあっと上がる声にタマの人気を感じる。歩いていく足取りをみんなが見守り、ステージ上に上がりましょうかとタマの背中を押してサポートする西田監督。まずはマスコミ向けの写真をという流れで、笑顔でお願いしまーすと言われて、西田監督が「タマも笑顔っ」とタマに声をかけていたのが面白くて、タマはもともと微妙に笑顔だ…と思いながら見ていた。

その後に、お客さんも写真を撮っていいですよーという時間があって、めずらしいなと思いながらも嬉しかった。左側からぐーっと右に視線もずらしてくれて、西田監督はタマの大きい顔に押され気味になっていた。

タマが登場した時に、西田監督がタマはあちこち全国をまわっているけど案外綺麗なんですよ、綺麗なタマです。と紹介していて、確かにお仕事の量のわりに綺麗なまま保たれていると思ってた…!と思った。タマは綺麗。

 

泥棒役者」は監督と脚本どちらも西田征史さんで、もともとの舞台「泥棒役者」の演出をしていたのも西田征史さん。

だからこそ、細かな部分についてのお話を聞くことができるんだなと思うと、今回のティーチインも貴重な時間だったと感じる。作品について話しをする西田監督の表情は真摯で、大切にされている作品なんだなということが伝わってきた。

 

 

西田監督はティーチインの最後の挨拶で、声を出して映画を観られる応援上映を「泥棒役者」で出来たらと話していた。映画館のスタッフさんにその場でお願いしますっとアピールしていて、応援上映についてはご自身のラジオでも話していた。

そして昨日、その応援上映イベントが実現した。

決まりかけていたのか、あの時決まったのか順番はわからないけど、やりたいことを口にしていくことの重要さを西田監督の行動力から思った。

 

質問をしたのは6人くらいで、自分は質問ならずだったけど、この場に来て自分の目で見て、耳で聞いて。手を挙げるところまで出来たことで充分かなと思う。

泥棒役者」でティーチインを企画してくれて、迷ったままで終わらず参加できてよかった。