好きなデザインって何だろう? − ライブグッズ編

 

何が好きか。自分で感覚的にはわかっていて、好みを知っているつもりでも、ピンとくるデザインとピンとこないデザインの違いはわからない。

好みは人それぞれだから、こうだからこうと言えるような方程式はないけれど、今まで漠然と“なんか好き” “あまりピンとこない”と感じ分けていたものを掘り下げるため、思い出して並べてみようと思う。

 

まず、ライブのツアーグッズで心を揺さぶられたデザイン

  • NEWS 10th Anniversary
  • 高橋優さん(2017年通年Tシャツ、スイカTシャツ)
  • Perfume(2015年 ライブデザイン)
  • 関ジャニ∞(8UPPERS シルエットデザイン、EIGHT×EIGHTER ライブTシャツ、元気が出るLIVE!! 赤バンダナ)
  • 嵐(ジャポニズム 矢がすり柄、Are you happy? 缶バッジ、トートバッグ)

 

あまり多くのライブに行っているわけではないけれど、未だかつてなくツボなデザインだったNEWS 10thのグッズや、高橋優さん、Perfumeから考えると、丸や三角などの記号から成り立つデザインに弱いことがわかった。

 

NEWSのグッズはスタイリッシュなものが多くて、10thのグッズは特に、四角とハートと三角と丸で “NEWS”を記号化していて、紫・ピンク・黄色・緑のバランスが絶妙に可愛かった。

高橋優さんのTシャツは、黒地にブルーでロゴとシルエットが入っていて、それも分かり易すぎるものではなく、よく見ると分かるデザイン。缶バッジも、四角い缶バッジに“YUTAKAHASHI”と入っていて、それがパッと見で分かり易いものではなくて、名前と苗字の間に空白は作らず、敢えて四角いっぱいに配置されているところがいいなと思う。

夏に出ていたスイカTシャツもポップだけどシンプルで、背中のデザインも端っこにちょこっと遊び心があったり、首のところやタグにメガネのマークがあったりして嬉しい。

 

関ジャニ∞は「8UPPERS」の時のシルエットデザインが良かった。メンバーの顔がプリントされているよりも、それぞれの立ち姿に個性があることでどれが誰かが影で分かるところが好きだった。Tシャツがカーキだったり、トートバッグがビンテージな色合いなテイストになっているのも素敵だった。

とは言っても、シンプルなものばかりが好きなのではなく、「EIGHT×EIGHTER」ではライブTシャツが野球ユニフォームになっていて可愛くて、そのコンセプトで統一されたグッズがどれも良かった。ワッペンのデザインもコンセプトアートがそのままなのが良くて、小さなユニフォームのチャームが連なっているストラップも可愛い。あの時期にライブへ行っていたら、初めての全買いをしていただろうなと思う。

「元気が出るLIVE!!」でパンフレットに付録という形式でついた赤いバンダナは錦戸亮さんのアイデアとデザインで、パッと見はペイズリー柄のようだけど、よく見るとメンバーそれぞれの楽器のイラストになっていて、鞄に結ぶ時の工夫次第でトランペットが前に来るようになったりと楽しい。

 

嵐のグッズも見ていて可愛いなと思うものが多く、「ジャポニズム」の時の矢がすりのデザインはとにかくツボだった。あのデザインをそのままに大小の矢がすりでバランスをとってバッグを作ったところは流石だな…と感動した。和がテーマな時に、和紙が元になっているマスキングテープを千鳥格子柄で作ったのにもグッときた。

ジャニーズのグッズとなるとメンバーの写真が大きく写っているものも多いけれど、個人的にはどーんと映っているものよりも、背景を含めて写真としてデザインされているものが好きで、できればクリアファイルがもう少し普段使いやすいデザインになるといいなとひそかに待っている。ファッション誌のような写真でクリアファイルが作られたら飛ぶように売れる気がする。

NEWSのグッズにも感じたけれど、メンバーカラーはあらかじめ決まっているもので、色合いをバランス良くすることは簡単ではないものの、その中で馴染む色合いを見つけ出しているところに感動する。

 

特に高橋優さんのグッズデザインについて考えていて感じたのは、“よく見て分かる”が好きなのだなということ。

シンプルで、普段の生活に馴染みながらお洒落なもの。知らずに見ても気になる可愛さで、知っていて見るとすぐに分かる。そんなデザインが好きなのだと思う。

こだわりが強すぎるなと思うこともあるけど、だからこそ気に入ったものに出会った時の喜びもひとしおで、そのツボにはまる物を探しているのが楽しい。

 

グッズに使われる色合いは、絵の具でチューブからそのまま色を出したというよりは、色と色の中間で水彩のような色合いに心惹かれる。

何色も混在しているよりも、バイカラーやツートーンと呼ばれるものが好きで、水色と黄色、白と水色などの組み合わせに目が行く。ブルーではなく、日本語で表現される“水色”というニュアンスは絶妙だなといつも思う。

 

全体の雰囲気は、おもちゃ箱のような賑やかさより、生活感のないモデルルームのような静けさがいい。

具体的なデザインよりも、抽象的なものを使って何かを表しているような遊び心にドキドキする。抽象的すぎるとわけがわからなくなってしまうけど、そのさじ加減が美しいものを見つけると、すごく嬉しい。グッズの買う買わないを決める上で、これが自分にとっての決め手になっているなと思う。

もしかするとフォントフェチなのか、ツアーロゴなどのデザインをそのまま残しておきたいと思うことが多いので、グッズのためのデザインがあるのもいいけれど、ツアータイトルとロゴそのままのキーホルダーやワッペンがあったら集めてしまうと思う。

メッセージが書かれているからなど理由は様々あると思うけど、ライブで放たれる銀テープが人気なのも、ツアーロゴが入っていてそれを後でキーホルダーにできるという理由もあるかもしれない。私はそれが理由で、運よく手に届けば嬉しい。

 

感覚で好きなものは言葉で説明できないかもしれないと思ったけれど、意外と好みはハッキリしていることが分かった。

ライブが決まると、グッズは大きな楽しみの一つ。このデザインは全部欲しい…!!と思ってしまうようなグッズとの出会いを楽しみに、自分の感性に触れるものを追求していきたい。