《2日目》雪舞う京都 嵐山。そして京セラドームへ

 

大阪2日目、14日の朝。

しっかり睡眠をとれたかと言われると、眠りが浅く早々に目が覚めた。寝ている時間も勿体なくて旅行先こそ早起きしがち。

昨日あったことやライブの記憶を早くメモしたくて、結局そのまま起きた。友達を起こしてはいけないとベッドの足元に座り込み、ポチポチ携帯にメモしていたら名前を呼ばれて、ひょこっと顔を出すと、友達に「居ないと思ってびっくりした」と驚かれてしまった。

無事起きられたので、土曜日の朝はサタデープラスを見るのが遠征の恒例。大阪からの生放送を大阪で見られる喜びは大きい。

部屋のテレビが大きくて、ワイプがワイプサイズではない。スマホサイズで良く見える。テレビの前に立ってじっと見る。

木村拓哉さんへのインタビューにガッチガチに緊張している丸山さんを見守る気持ちで見ながら、友達が神戸で買ってきてくれたシュークリームを食べた。シュークリームを朝から食べるの初めてだなーと思いながら、朝一でも意外といけるという新発見をした。

 

2日目は京都の嵐山へ行こうと、支度をして早めに出発。

JR嵯峨嵐山駅(そがあらしやま)を目指す途中、京都タワーを見たくて京都駅で一度降り、駅の外へ出ると雪が。ファサーって降ってるー!これ今日1日大丈夫かなー!

しかし念願の京都タワーなので、負けずに写真を撮って、満足。

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10時に嵯峨嵐山駅へ到着。

 

ここで駅の外の景色を見て驚き。

めっちゃ吹雪いてる。

これ…京セラドームまで帰れるだろうか…と思いながらも、なんとかなるよねと信じることにして駅を出ると、見ていた以上の吹雪。前見えない。これは傘がないとだめだ!とコンビニへ急いで入って傘を購入。長傘を買おうとしたけど、止んだ時や帰りの新幹線のことを思い出して折りたたみ傘にしたことが正解だったと思う。嬉しいことに、オレンジと茶のデザインの傘があったから京都で買った思い出の傘として、お土産にもなった。

 

様々なお店が立ち並ぶ通りに出て、寒さでかじかんでいたからお茶で温まろうという話になり「eX cafe 嵐山本店」(イクスカフェ) へ。

大体の案内になってしまうけど、嵯峨嵐山駅から出てきた場合は、左手に曲がり真っ直ぐ進んで、何本目かの小道を入った先に見える。

寒いところから暖かい部屋に入ってほっとして。通してもらえた席が中庭の見える窓際の席。もう薄っすらと雪が積もりはじめていて、静かに景色を眺めていられるのが嬉しかった。

お団子を自分で焼けるメニューがあって、それは魅力的!と注文。お団子は白団子と草団子の二種類。みたらしと餡子がついているからお団子を好きな味にすることができて、お抹茶もついている。

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 店員の方が京都弁で、一音一音がはんなりしている。聞いていると背筋が伸びる思いで、品よく居なくては…!と気が引き締まってよかった。

 

静かな空間でお団子を食べて、そろそろ行こうかと「渡月橋(とげつきょう)へ。大通りに戻って左手の道に渡月橋はあるのだけど、渡月橋ってどこにあるの?というくらい土地勘が無かったから言われるがまま友達について行くと、見えてきた憧れの渡月橋。何度も画面越しに見ていた風景。雪がはらはら舞っていて、白くなった山肌と橋の風景が印象的で、やっと来られたなあ…と感慨深くなった。

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%」マークが特徴なコーヒーショップ、「アラビカ京都 嵐山」渡月橋の近くにあって、渡月橋を渡らずに山の方へ通りに沿って行くと、左手に見えてきたお店。

思っているよりこじんまりしていて、シンプルでそれが良かった。

苦いのが苦手なのにコーヒーの香りが好きで、カフェラテを頼んで砂糖を3つも入れたけど、飲んでみるとミルクがまろやかで口に残る苦さがなくて、美味しいカフェラテだった。

砂糖1つでも大丈夫そうだなと思うくらい。好みなコーヒーを淹れてくれるお店を見つけられて、ここへ来たら必ず寄りたいお気に入りになった。

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お店に入ろうとした時に、先に入った海外の方がドアを開けて待っていてくれた。「Thank you.」と伝えるだけのコミュニケーションだけど、アイコンタクトをして一言二言かわすやり取りにとてもワクワクした。

 

コーヒーを持ったまま渡月橋を向こうまで渡ってみた。そのまま戻って来て、ブラタモリタモリさんが居た所だ…と思いながらベンチにしばらく座って、ひたすらぼーっと眺めた。

雪が降っていたはずの空は青空まで見えるようになって、それでも雪が降ったり晴れたりを繰り返している不思議な天気の一日。

雪の京都も見られて、青空も見られて、ずっと雨が降るわけではない。二つの天気を一度に見られるこの日に京都に来られたことが、結果良かったなと感じた。

 

そしてついに、夢にまでみた嵐山の竹林へと足を踏み入れる時。

細くなっていく道と人の流れについて行くと、ある境から両側を竹に囲われていき、歩みを進めるとさらなる竹林。

この場所まで来ることは自分にとって簡単ではないけれど、がんばっていればこうして景色を眺めることが出来るんだなと実感できたのは大きな事だった。ずっと来たかった場所に自分を連れて来ることができた。 

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想像していたよりも向こうまで竹林は続いていて、歩いて行く途中、海外のご夫婦に声をかけられた。

奥さまが“写真を撮ってほしい”と英語で話しかけてきたので、スマホを受け取って、1.2.3でシャッターを押した。

頭の中ではこの時、竹林だから縦の画角で、お2人を右下にすると良いバランスになるから上の空間を広く写して、暗く写っているのを露出上げて明るくして、ブレないように脇締めて、もしものために2枚撮る。人が通らないタイミングを見計らって、シャッターを押す。というのを瞬時に考えてから自分は膝曲げて下からあおる形で撮影。勝手知ったるiPhoneだったから操作はスムーズだった。

取り終わった画面を見てもらったら、「Ohー!」って喜んでくれて、英語でパーと感想を笑顔で言われ。“着いてきてよ”みたいなジェスチャーをしながら、ニュアンスとしては“カメラマンとしてこの後も着いてきてほしいくらいだわ”って感じのことを言ってくれていて。すっごく嬉しかった。

「Thank you.」に「You are welcome.」と返すことができて、お互い手を振ってバイバイした。美味しいものを食べるよりも、お土産たくさん買うよりも、こういうやり取りを出来た時がなにより楽しい。やっぱり英語も好きだなと再確認した。

 

そこからほど近い場所にあった謎の入り口へ進むお友達について行って、受付で入場料500円を払い入って行くと、そこが「天龍寺」の庭園だった。こんなふうに土地勘も何も知らないで行くと、素直に驚けるからおもしろい。

お庭に入って歩いていくと、植木の下のほうに一つ、ぽっと咲いている椿を見つけた。ただ一輪咲いているだけ、でも惹きつけられるものがあった。

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さらに先へ進んで行くと、馴染みの景色が。雑誌でもテレビでも見たことのある。

中庭の広い池がある所に来た時に雪がまたふあーって舞っていて綺麗で、池の色がコバルトブルーのようなエメラルドのような深みのある不思議な色だった。鯉もいた。人が近づいてもわーっと寄って来なくて、がっついていない…鯉までもが京都ではお上品…とよくわからないベクトルで感動した。

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中庭は人も少なくて。気がつくと音のないしんとした空気が流れていて、雪が降っていたことも手伝ってか、静かで耳に優しい。時間が許すなら、もっとぼーっとしていたかった。

 

 

石畳みの上を歩くだけで楽しいと思える単純思考で、天龍寺を出て13時ごろ。

湯豆腐を食べようーということになり、しかし時間が限られていたのでお寺にある湯豆腐屋さんではなくて、近くの「嵯峨とうふ 稲」でお昼ご飯に。

お高いランチだったけど、たまには。ドドーンと注文。案内してもらえた席が窓際のカウンター席だったおかげで、曇り始めていた窓をお店の方が拭いてくれて、景色がよく見えた。お店の方が「山に白く積もるのは今年初めてのことですので」とお話ししてくれて、雪化粧の山を眺めているのもよかった。

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しかしここで私に問題が発生。具合が悪いかもしれない。薄々気づきながらも、自分を騙し騙しきて、脱水症状なんだろうという自覚はあったので水を急いで飲み、14時になったから17時のライブ開演に合わせてそろそろ京都を出なければと京セラドームへ向かうことに。

 

ところが、阪急 嵐山駅を目指して向かったつもりが、トロッコ電車「嵐電 嵐山駅」と間違えるまさかのハプニングが起こり、遅れる訳にはいかないとサバイバルスイッチの入った私は即座にインフォメーションに入り、道順を聞いて、阪急の嵐山駅へ!

しかしここからの距離が遠かった…!渡月橋を渡って、歩く。さらに歩く。途中普通の道になったりして、これで着くのー?!と半泣き。20分近くはかかったと思う。

嵐山駅は、「JR 嵯峨嵐山駅」と「阪急 嵐山駅」と「嵐電 嵐山駅」があります。阪急嵐山駅はバスを使うならいいけど、徒歩で天龍寺を目指すならJRか嵐電をおすすめします。今回学んだ教訓。

 

京セラドームを目指すには、阪急に乗って梅田駅で降りて、JRの大阪駅まで歩いて乗り換え!

もうミッションが次から次に。電車の中ですぐさま乗り換えルートを検索して、動画を見てシュミレーション。なんとか大阪駅までのルートはクリアしてホームに着いたら、強風により5分の遅れ。それによってホームが人で溢れ返っている。

いつもならめげる満員電車に、これに乗れないと本当に間に合わない…となんとか乗車。電車には乗れた!でも到着駅を大正駅にしてしまった為、着いてからも数十分歩くことに…!

 

息も絶え絶えで京セラドームに着いたのが16時20分。

席につけたのは開演5分前!分刻みすぎる!

ライブは楽しくて素晴らしかった。しかし終盤、自分の具合の悪さがピークに達し、脱水症状に加えて人酔いと酸欠に腹痛で立っているのがやっと。あぶら汗でるわで、スタッフさんを呼んだらいいのか、どうしようー…と極限状態。今考えれば、雪でスニーカーが濡れて足元から冷えたことも一因だったと思う。

そんな時も執念って凄いもので、アンコール含めてあと何曲…!と思いながらもう気力。気力だけで立ってた。

 

ライブが終わり、なんとか持った…と思って、ホテルに帰る前にどうにかしなければと、保水液を2本、水を2本、ポカリ2本とヨーグルトを買い込み。

合流した友達と本来は夕食に行く予定だったけどこれは無理だと察し、ここでやっと友達に具合が悪いことを伝えて急遽予定変更。この時ホテルに帰ろうとすぐ言ってくれた友達に感謝している。

夜ご飯も食べる余裕なくて、でもこの日1日、ちゃんとした食事を摂れていないと気づき、とりあえずおにぎりを買って。

電車で帰れるかもと改札まで行ってみたものの、あまりの人の多さに気が遠くなってしまって、ごめんタクシーにしようと。だがしかしこっからタクシーをつかまえるのが一苦労で。

 

雪の降る大阪。心細さピーク。タクシー止まらない。

やっとつかまえたと思ったらタクシーのダブルブッキングが発生してしまい、というより最初に気付いて、“行くよ”とアイコンタクトしてくれた運転手さんのタクシーが来るところに思いっきり割り込んできたタクシーがいて。

申し訳なくて、来ようとしてくれた運転手さんに“ごめんなさい”とジェスチャーをすると、“いいよ”と片手を上げて怒らずに返してくれて。

いやだったけども仕方なく乗ることにして、ホテルの名前を伝えて「分かりますか?」と確認。あいあい!みたいな返事をしたのに、結局知らないという。おーい!っていう。

 

ここで起きた、タクシーの運転手さんF1事件。

嘘だろ?!ってスピードでかっ飛ばすおじちゃんで!!本当に!死ぬと思った!

“死ぬかと”思った、じゃなくて死ぬと思った。楽しいライブ終わりに、脱水じゃなくて交通事故で死ぬと思った。力尽きてグッタリなりながらカバン握り締めてた。外の景色は尋常じゃない速さで流れていくしどの車よりも速いしもうめっちゃ恐い!!

何度、安全運転でお願いしますと言おうと思ったかわからない。一刻も早く看板に目的地が出てくれと願いながら、せめて首はむち打ちになりたくないと首に力入れている私。隣で声にならない悲鳴を上げている友達。カオス。

せめて気を紛らわそうと、友達と「雪だねー」なんて話をしていたら、「大阪はねーそう降らないんやけどなー」とナチュラルに会話に入ってきたおじちゃんー!そんなことより運転どうにかしてくれー!

 

走馬灯を見たものの、なんとか生還。

タクシーを降りて離れるまでの沈黙の後、友達との謎のシンパシー。顔を見合わせて「ねえ…!」って言うだけで伝わる。タクシートラウマになるレベルだった。

ようやく部屋に着いて、なんかもうとにかく落ち着きたくてテレビを点けると、映画「ハッピーフライト」が始まったところ。これで2時間は馴染みの映画を見ていられるとほっとしたのは、遠い地でよっぽど心細かったんだろうなと思う。

そして買ってきた保水液を飲もうと開ける。でもためらう。だってあれ、普通の時に試しに飲んだら、海水じゃないか!ってくらい塩っぱくて、飲めたもんじゃない…!と衝撃を受けた記憶が色濃く残っていて。

しかし、飲んだらさらなる衝撃。飲める。スーッと喉を通る。うそでしょと思ったけど、ポカリと変わりない感覚で飲める。後々聞いたら、あれ病気の人は普通に飲めるらしい。

 

お友達に心配され、明日の早い新幹線で帰る?オーラス諦めたら?と提案されて、それはいやだあああとゴロンゴロン駄々をこねて、これは本気で回復しなければ明日はないと普段一気に飲み干したりしないペットボトルの水をゴクゴクと飲み干した。ご飯も手をつけずにいたら「食べないの?」とバレてしまうので、「食べる。食べるよ…?」と言いながらおにぎりを食べて。

早々に寝る支度をして、うとうとしながらいつも通りを保つためイヤホンで「大倉くんと高橋くん」を聴きながらおやすみなさい。

 

今回、まさかの体調不良になり学んだ教訓。

冬だからと侮るなかれ、観光で消費、ライブで消費しているのだから、水分はどんどん摂る。

足元から冷えると思いの外、体力を持っていかれるのでアフターケア必須。

京都観光からのライブは物凄くハード!

具合が悪いことは早めに周りに伝えること。

 

嵐山で行った場所

  • お団子を食べられる、「eX cafe 嵐山本店」(イクスカフェ)
  • %マークが特徴のコーヒーカフェ、「アラビカ京都 嵐山」
  • 嵐山の竹林
  • 天龍寺の庭園
  • 湯豆腐「嵯峨とうふ 稲」