ぼくのりりっくのぼうよみ「sub / objective」 を聴いた感想。

 

今まで触れることのなかった音楽に出会ったので、今日はそのことについて。

 

「sub / objective」ぼくのりりっくのぼうよみ

曲を知ったきっかけは、ふとしたことで、あるツイートからyoutubeへたどり着いて。

普段聞いてこなかった曲調に、はじめは流し見しているつもりだった。ところが聴いているうちに、風に漂うような、淡々としているようでどこか暖かい雰囲気に惹かれて、すっかり好きになり何度も見るようになった。

不思議なくらい何度聴いても飽きることがない。

それだけ耳に馴染むのだと思う。

 

都会のあらゆる景色が思い浮かぶようなイントロのメロディーがとても好きで、私が聴いていて思い浮かぶのは、東京メトロのホーム。電車が通り過ぎて風が吹き込む、一面グレーな地下トンネル。

歌うぼくのりりっくのぼうよみさんの声は、落ち着いているけど冷たくなく優しい声で、引きつけられる。そして歌詞の音並びが英語歌詞のように綺麗で、聴いていて耳に心地いい。

 

Afterglow 照らすオレンジ

Afterwords 全て終われば

という歌詞が印象に残る。

虚無感や悲しさを強く感じるのに、暗い色ではなく、そこで選ばれた色がオレンジだったことがとても印象的で。たまらなく好きな歌詞だ。

その後に続く歌詞は一見暗いのだけど、ただ暗い中に居るのではなく、まだ灯りが残っているような希望を感じた。

 

投げやりになる気持ちとそれでも諦めきれずまた日々を繰り返す葛藤をこの歌が表現してくれた気がして、

渦巻く様々な感情そのまま、大きい布でふわっと覆ってくれたような、そんな感覚だった。

“objective”という言葉が心に残るのは今の自分に響くからなんだろうなと思う。曲を聴いていると、“客観的”でありすぎることからくる悩みはやっぱりあるものだと少しほっとしたりする。

 

そしてMVの面白さも、引きつけられるポイントの一つだった。

3部作になっていて、この1曲だけではなく「sub / objective」「CITI」「Sunrise」の3曲を見ることでストーリーが繋がる。そのストーリーの解釈も、一度見ただけでは分からないような捻られた感じが楽しくて。理解できると、なるほどな…とまた見え方が変わる。

 

そうしてぼくのりりっくのぼうよみさんを知ってから、もっと色んな曲を聴いてみたいと思い、アルバム「hollow world」を聴いた。

「パッチワーク」と「Sunrise」がさらに好きな曲として増えた。

 

音楽にはまだまだ知らないジャンルがあって、あまり近づかずにいた所にも、自分が好きだと感じられるような曲との出会いがあるのだと新しい発見をした。

やっぱり食わず嫌いはもったいない、これからも好奇心の赴くまま、色々なジャンルに触れてみたい。

 

 

「sub / objective」は、アルバム「hollow world」に収録されています。

MVはこちら

ぼくのりりっくのぼうよみ - 「sub/objective」ミュージックビデオ - YouTube