関ジャニ∞の元気が出るLIVE‼︎【後編】


演奏が終わり、メンバーがはけていく。そうすると映像がはじまり、楽屋風景の関ジャニ∞。もちろん収録ではあるのだけど、その様子がまた面白くて、映像だからといって気が抜けない。7人がそれぞれ勝手なことをしてるから、目で追いきれないほどにボケのオンパレード。

 
シャワーを浴びに行ってしまう渋谷さん、上半身裸で身体に“ファン命”、背中には“打倒ヤス”と書いてある状態で歩き回る丸山さん、カップ焼きそばを食べ始める錦戸さん、寝るわと言って眠りだす大倉さん、それを写メ撮る安田さん、横山さんと村上さんはなぜかあやとりに夢中。
 
シャワーから戻ってきた渋谷さんはバスローブだし、カメラに向かってポージングし始めるしで、笑いが止まらなかった。今回のツアーは関ジャニ∞の妹分と称して“キャンジャニ”が登場して、この登場のさせ方も最高だった。
ライブの流れがあるなかで、あのアクの強いキャンジャニをどう盛り込むかって難しいことだったと思うけど、もう見事に。サプライズかつ自然な流れでキャンジャニへと繋ぎ、そこからまた関ジャニ∞へとスライドできていて、着替えるのに時間もかかる、元に戻るのにも時間がかかる。なるほど、そうやったらキャンジャニ登場が可能なのか!と感心してしまった。
 
関ジャニ∞の楽屋に「にいさん勉強させてもらいますー」と挨拶にくる声が聞こえて、でも映っているのは関ジャニ∞のリアクションのみ。せっかくだから映してあげたらとメンバーが言って、丸山さんがカメラを手に持ち替えドアを開けて、声の主を追いかける…と、映ったのが制服姿の足元。
倉子と丸子の後ろ姿から横顔に切り替わり、「もーあのメイクさんへたくそー」とぶつぶつ言う丸子がもう女子アイドルスイッチ全開で、プロだ…と思った。
 
出来るはず、見たい!とは思っていたけど、ライブでまさか本当にキャンジャニで登場するとは思わなかったから、本気で驚いた。東京ドームでの会場のどよめきは凄かった。
 
「CANDY MY LOVE」をこの目で見れた…リアルなキャンジャニ…という感動。振り付けがまた可愛いんだ!コーラス部分のパートごとに振り付けが入れ替わる感じとか、背中に当てた手でヒラヒラさせるとことか。リズムをとるあの指パッチンの振り付け、私大好きです。綺麗な噴水の演出まであって、あの時間だけは女子アイドルのコンサートと化していた。一曲で終わらず、「バリンタン」をキャンジャニで見られたのも楽しかった。
 
 
そしてキャンジャニからのバトンタッチで、「CANDY MY LOVE」アンサーソングな丸山さん作詞の「夏の恋人」!!
白いスーツで格好いいんだこれが!キザモードの関ジャニ∞おそろしい。無敵。丸山さんがパーマで長めな髪を片耳に掛けるという確信犯なかっこよさを爆発させてきました。ひたすら見惚れるしかない。
 
後々明かされた、振り付けも丸山さんという情報が衝撃的だった。なにそれもっとよく見たい!ワンフレーズごとにしっかり見せてほしい!手を取り合ってペアダンスを始めたとき、えらいこっちゃと思ったよ。“窓のーそと”の振りも“僕だけ映して”で指でフレームをつくる振りも素晴らしいと思うよ。振り付けには動きを歌詞に合わせるものと、音に合わせるものがあるとテレビで言っていたけど、私は歌詞とダンスがリンクしている振り付けが大好きです。寄りで幾度となく見ることができるDVD化を心待ちにしています。
 

 
ユニット曲はどれも良かった!!
 
「渇いた花」
村上さんと渋谷さん。仲がいいことは知っているけど、二人並んで音楽をするという想像が一番つかなかった。ピアノを、ブルースハープをライブで本当に演奏するのだろうか…と半信半疑だった。しかしそんな心配など関係なく、丁寧に鳴るピアノの一音一音が綺麗で、それを見つめる渋谷さんの視線が優しくて、二人だけの世界だった。村上さんは渋谷さんのために、渋谷さんは村上さんのため呼吸を合わせて弾き歌う、二人の関係性が曲に表れていた。大きなグランドピアノ、ドームに響き渡る音、プレッシャーも相当なものと思うのに、演奏しきった村上さんの凛々しさは凄かった。ピアノの音もブルースハープの音もボーカルも混ざるように合わさって、ジャズのようだった。渋谷さんの、あんなに嬉しそうに歌う笑顔を初めて見た。
 
 
「バナナジュース」
座席がバナナジュース側だったおかげで、ガン見することができた。パッとライトが当たって、丸サングラスに派手スーツを着こなしたサックスとトランペットを持つ錦戸さんと横山さんを見た時の衝撃。ぐうの音も出ない。錦戸さんこれがやりたかったんだろなー!わかるよー!ってなるほど、錦戸さんの好みがはっきり出ている。渋い。激シブ。後ろにもスカバンドを従えて、曲に合わせて全身でリズムをとりながらステップを踏むのが格好良くてもう…ノリノリな感じにレトロなスタンドマイクが似合うんだまた。横山さんの細く美しい指でマイクを握り締めるから、色気が溢れすぎていた。
演奏をやりきったあとの錦戸さんがニヤっとして出した手に、ハイタッチで応える横山さんからの暗転が最高にかっこよかった。
 
 
「my store〜可能性を秘めた男たち〜」
大倉さん、安田さん、丸山さんのトリオ。底抜けに楽しかった!一緒になって盛り上がるってこういうことか!と身をもって感じることができた。どんなふうに披露するのか、スタンドマイク…?という予想の斜め上を突き抜け、
メガネに短パン、ハイソックスにランドセル!!
 
だめだ可愛い…“ぱっとしなかったあの頃”というテーマをどこかダサめな衣装で表しつつ、でもカラフルで、アメリカの子供みたいな少年っぽさがある。大阪での安田さんが黒髪になっていて前髪もあって、さらさらすっとんとんだったから、ほんとに小学生で。見ながら、本物の少年だ…と思った。
ダンスも、リズムにぴったりあったステップの踏み方が見ていて気持ちよくて、特にサビのメロディーに合わせた拳を突き上げる振りがとても好き。それに挟み込む、「ハイ!」の合いの手が楽しい。“精一杯助走をとって 走り出したなら”の歌詞でヨーイドンをする振り付けも、少年感が溢れて好き。
基本的に“気弱な男の子”キャラクターがつぼなので、それを3人でやってくれたことに、ありがとうの気持ちでいっぱいです。
 
 
「LOVE&KING」
あの息つく暇ないラップを、リズム狂わず歌う村上さんに感動。村上さんの本気を見た。feat.関ジャニ∞で、関ジャニ∞がキングのバックダンサーに徹する斬新さ…!!ダボっと衣装の渋谷さんに射抜かれた。
そして何より、「言えよKING!」「言えよEIGHT!」のオーディエンス取り合いに参加できたことが嬉しかった。あれは!否応無しにテンション上がる!
 
 
 
WASABI」の前に挟まれる映像の、8UPPERSを彷彿とさせるスーツ姿で、深刻そうな顔つきのメンバーにドキッとさせられたりして。毎回その土地土地の名物にWASABIが紛れているのも、WASABIに当たるメンバーが違うのも、パターン撮るって手間もかかるのに細かくてすごいなと感動した。
 
今回のアルバム曲での一番の衝撃は、「韻踏ィ二ティ」の“んーまっ”っていう濃いー投げキッスが、安田さんだったとあの会場で知った瞬間です。ずっと…ずっと錦戸さんだと信じて疑わなかった…なんだあの色気…。丸山さんの「行かんとって」は間違いなくとんでもなく、全聴力を集中させました。渋谷さんが真面目に「離れんなよ」を言っていたのが意外なギャップで、おおぉ…と飲み込まれてしまった。
 
 
 そして、聴きたくて聴きたくてたまらなかった「High spirits」と「勝手に仕上がれ」。ライブハウスに行く勇気はないけれど、音楽に全身でのっかる感覚を経験してみたかった憧れが、すこしかなった気がした。ベースを弾く丸山さん、最高に輝いていた。「丸山!」と叫ばれて応えるベースパフォーマンスが格好いいのなんのって。この曲や味園ユニバースの影響で、ライブハウスとまではいかなくても、音楽を全身で楽しめるイベントに参加してみたいなと思うようになった。いつかそんなイベントを関ジャニ∞で見られたら嬉しい。
 
 
最後に「侍唄」を持ってきたのは、ずるいなぁ…と思いながらひたすら聴き入った。ドームの広い空間で、ステージにピンスポットがさして照らされる錦戸さんとギターの音は忘れないと思う。綺麗だった。CDで聴いていただけでも好きだったのが、錦戸さんの掠れるように絞り出す声と、渋谷さんの顔をくしゃくしゃにして唄に思いを込める姿が耳と目に焼き付いて、今でも、時折思い出している。オーケストラがステージ後ろから現れて、大サビの盛り上がりに合わせてぶわっとライトが当たり全体が見える演出に驚いた。この一曲のために、あれだけのオーケストラにスタンバイしてもらうのはなかなかのことだと思う。


関ジャニクロニクルからラブスーパーマンがライブに飛び出してきたり、Mステや関ジャムでの縁があったり、コマーシャルからはキャンジャニが。一年かけて吸収されたものが、ドンと出し惜しみせず盛り込まれたライブだった。
色々な取り方ができる、“関ジャニ∞の元気が出るLIVE‼︎”というテーマで、賑やかで渋くて楽しくて、間違いなく最高の意空間をみせてくれた。